出版社を探す

講談社文庫

幸福の劇薬 医者探偵・宇賀神晃

著:仙川 環

紙版

内容紹介

”この世、全てのものは毒である”―パラケルスス(1493~1541)
医学と薬学の不条理に迫る、傑作医療エンタテイメント!

夢の特効薬は、幻なのか? それとも禁断の薬か? 曙医科大学が開発した認知症治療薬「DB-1」は、臨床研究で画期的な成果を上げた。重症患者たちが、ほぼ完全に脳の機能を取り戻したのだ。国際的製薬企業のサニーがいち早く権利獲得に乗り出すが、一人の医師の自殺から浮かび上がったのは、恐るべき計画だった。曙医科大を放逐され、貧乏病院で老医師の代替医として勤める医者探偵・宇賀神晃がその謎に挑む!

【主な登場人物】
宇賀神晃:淀橋診療所勤務。曙医科大学病院の内科医だったが、研究費不正受給を告発し上層部の怒りを買い大学を辞める。大学病院では同僚だった准教授の妻・杏子と娘・あずさとは別居中
脇本新一:曙医科大学脳神経科教授。ノーベル賞級のアルツハイマー特効薬を臨床研究中のエリート。国や企業とのパイプも太い。
明石幹彦:曙医科大学助教。宇賀神とは医学生からの親友。脇本新一の部下だったが手術ミスを起こし自殺する。
新郷美雪:中央新聞社会部の医療担当記者。スクープの為には取材協力者も欺くやり手。長身の美人。
瓦田春奈:病院給食サービス業者最大手の創業者・現会長。お喋りだが行動力もある中年女性。

著者略歴

著:仙川 環
せんかわ・たまき
1968年東京都生まれ。大阪大学大学院医学系研究科修士課程修了。大手新聞社在籍中の2002年に書いた小説『感染』が第1回小学館文庫小説賞を受賞し、作家デビュー。その後執筆活動に専念し、医療問題を中心に社会性と娯楽性を兼ね備えた作品を発表する。著書には『転生』『繁殖』『誤飲』『疑医』『鬼嵐』などがある。

ISBN:9784065145364
出版社:講談社
判型:文庫
ページ数:288ページ
定価:640円(本体)
発行年月日:2019年03月
発売日:2019年03月12日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ