ブルーバックス
生命を支えるATPエネルギー
メカニズムから医療への応用まで
著:二井 將光
内容紹介
生命を維持するエネルギーの正体は何か、どんなメカニズムで作られ、どのように使われるか、その過程を繙いていく1冊。高校生物でも登場する「ATP(アデノシン三リン酸)」がその鍵を握ります。本書前半では、ATPとそれを取り巻くしくみを、後半では、メカニズムを知ることでわかる、病気の原因について解説します。様々な病気に関わるATPやATPを合成する酵素。薬や診断法など医療への応用も期待されます。
生命を維持するエネルギーの正体とは? そしてそれはどんなメカニズムで作られ、どのように使われるか、壮大なドラマとも言える過程を繙いていく1冊です。
そのドラマの主役は、高校生物でも登場する「ATP(アデノシン三リン酸)」。
本書前半では、ATPとそれを取り巻くしくみを詳しく解説します。後半では、メカニズムを知ることでわかる、病気の原因について解説します。
様々な難病、ガン、胃潰瘍、骨粗鬆症、アルツハイマー型認知症といった病気に、ATPやATPを合成する酵素が大きく関わっているのです。さらに、そのような病気の薬や、診断法などの医療への応用に役立てている研究について、これまでの科学者の足跡をたどりながら、今後の展望についても語ります。
目次
【前編】
エネルギーを生命へ
――光・糖・ATP――
第1章 太陽の光から植物へ。エネルギーを糖へ
第2章 植物から動物へ。糖を変換してATPエネルギー生産
第3章 生物の細胞内で。すごい性能のATP合成酵素
第4章 私たちの体内で。ATP合成と病気
【後編】
生命の中心にATP
――メカニズムと医療への応用――
第5章 筋肉から胃酸まで。ATPのはたらき
第6章 ATPで動くイオンポンプと病気
第7章 生きるに必須なオルガネラと水素イオンポンプ
第8章 ATPが支える細胞内の輸送・運搬
第9章 生物エネルギー研究から医療へ