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講談社学術文庫

統合失調症あるいは精神分裂病

精神医学の虚実

著:計見 一雄

紙版

内容紹介

昏迷・妄想・幻聴・視覚変容……これらの症状は何に由来するのか。病名の誕生当初から「人格の崩壊」「知情意の分裂」などと理解されてきた謬見が次第に正されつつある。患者はどうして、どんな不具合を抱えているのか。精神科臨床に長年携わってきた著者が、脳研究の成果も参照し、治療につながる病気の本態と人間の奥底に蠢く「原基的なもの」を語る。

目次

第一回講義 決まり文句を疑う
第二回講義 精神医学に潜む虚妄
第三回講義 急性期医療と「陰性症状」
第四回講義 現実と妄想
第五回講義 妄想の発生と由来
第六回講義 運動が阻害されるということ
第七回講義 取り憑かれるということ
第八回講義 「自我」「自分」「主体」「自己」
第九回講義 何が分裂し、何が統合されるのか

著者略歴

著:計見 一雄
1939年東京生まれ。千葉大学医学部卒業。医学博士。千葉県精神科医療センターの設立に参画、現在名誉センター長。公徳会佐藤病院顧問。精神科救急医療という分野の開拓者で、日本精神科救急学会前理事長。訳書に『肉中の哲学』(レイコフ、ジョンソン著)、著書に『インスティテューショナリズムを超えて』『脳と人間』ほか多数。

ISBN:9784062924146
出版社:講談社
判型:文庫
ページ数:352ページ
定価:1130円(本体)
発行年月日:2017年03月
発売日:2017年03月13日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VFD
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:MJ