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講談社学術文庫

日本の鬼

日本文化探究の視角

著:近藤 喜博

紙版

内容紹介

オニの風土記
恐るべき怪異、虚空の雷神、滑稽な邪鬼……「鬼」はどのように変幻し、われわれの生活感情の中に棲み続けてきたか。説話・伝承・芸能、絵画・造形・建築資料を縦横無尽に読み解く日本人の心性史。

怪異として、神として、あるいは笑いの対象として日本人の生活感情に棲み続ける鬼。その形姿はどのように成立したか。「鬼的」なるものへの恐怖と信仰は、説話や伝承、芸能、絵画・造形、精神文化の上にどう「変幻」し、形をとどめたか。鬼の本質を自然の破壊的エネルギーに捉え、風神雷神から「かきつばた」まで、鬼を通して日本の風土を読み解く。

※本書の原本は、1975年に桜楓社より刊行されました。

目次

序章 鬼の由来
第1部 鬼の文化史
 第1章 武蔵国と渡辺綱
 第2章 渡辺綱と東国
 第3章 安達原
 第4章 黒塚と浅香沼の女
 第5章 鬼の腕
 第6章 浅草の雷門
 第7章 神霊矢口の渡
 第8章 琵琶湖周辺の呪術と風土性
第2部 山の鬼・水のモノ
 第9章 大江山から宇治の橋姫へ
 第10章 京の五条の女たち
 第11章 貴船明神の縁起
第3部 風神・雷神
 第12章 家屋文鏡を読む
 第13章 古代建築様式の貫前神社本殿
 第14章 因幡堂の鬼瓦
 第15章 三十三間堂の通矢
 第16章 阿蘇山麓の火
 第17章 能の鬼
 第18章 かきつばたの屏風
第4部 古代伝承と三輪神婚
 第19章 三輪神婚
 第20章 古代の死者

ISBN:9784062920056
出版社:講談社
判型:文庫
ページ数:412ページ
定価:1200円(本体)
発行年月日:2010年08月
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBCC