内容紹介
昭和二十年、長崎の兵器工場で奪われた女学生達の青春。
やがて作られた報告書には「不明」の文字がならんでいた。
消えてしまった「生」の記録を日記・資料を基に綿密に綴った事実の被爆体験。
無数の嘆きと理不尽さ、その年の五月から原爆投下の八月九日までの日々を、
忘れないように、繰り返さないように、という鎮魂の願い。
林京子の原典でもある谷崎潤一郎小受賞作。他「道」を収録。
著者略歴
著:林 京子
林京子(1930.8.28~) 小説家。長崎県生まれ。長崎高女卒。父の仕事先である上海で14歳まで暮す。1945年、帰国。三菱兵器大橋工場に動員され、勤務中に被曝、爆心地から1.4キロの地点だった。その体験をもとに書いた「祭りの場」で群像新人賞、芥川賞受賞。その後も鎮魂と祈りの作品を中心に執筆。著書に『ギヤマン ビードロ』『ミッシェルの口紅』『無きが如き』『上海』(女流文学賞)『三界の家』(川端賞)『やすらかに今はねむり給え』(谷崎賞)『長い時間をかけた人間の経験』(野間賞)など。
ISBN:9784062903028
。出版社:講談社
。判型:文庫
。ページ数:224ページ
。定価:1800円(本体)
。発行年月日:2016年02月
。発売日:2016年02月11日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ。