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講談社文芸文庫

白鳥評論

著:正宗 白鳥
著:坪内 祐三

紙版

内容紹介

「多年文学を本質的に重要視しないで年を取ってきたのに、いつの間にか私の肉体の骨髄までも文学病に冒されているのである。自分はむしろ悲んでいる。」 辛辣な文化欄記者として名を馳せ、のちには評論家として、 独自のシニシズムに貫かれた透徹した視点で生涯にわたり旺盛な批評活動を展開した正宗白鳥。その膨大な評論群から、文学論と作家論の秀作を厳選。


「多年文学を本質的に重要視しないで年を取ってきたのに、
いつの間にか私の肉体の骨髄までも文学病に
冒されているのである。自分はむしろ悲んでいる。」
辛辣な文化欄記者として名を馳せ、のちには評論家として、
独自のシニシズムに貫かれた透徹した視点で
生涯にわたり旺盛な批評活動を展開した正宗白鳥。
その膨大な評論群から、文学論と作家論の秀作を厳選。

目次

小説界新陳代謝の期
今年の文学雑誌
文学病
発売禁止について
雑感
「批評」の反応――直木氏の反駁に対して
芸術界の回顧と展望 
文学雑感 文学界
無名作家へ(既成作家より)
文壇年頭の感
「日本浪漫派」その他
批評数片
文芸雑感
批評について
単独批評
文学放談
政治と文学
批評の骨
文壇浮き沈み
小説是非
大学派の文章家
漱石と二葉亭
有島氏の死
残花翁と学海翁――思い出す人
島崎藤村の文学
秋声氏について
秋江に就て
泡鳴を追憶す
小山内薫を追憶す
逍鴎紅露
永井君のこと
現代作家論
太宰治小論
岩野泡鳴
荷風追憶

著者略歴

著:正宗 白鳥
正宗白鳥(1879.3.3~1962.10.28) 小説家。岡山県生まれ。東京専門学校(早大の前身)文学科卒業。キリスト教に惹かれ受洗、内村鑑三に感化される。後に棄教の態度を示すが、生涯、聖書を尊重した。1903年、読売新聞社に入社、7年間、美術、文芸、演劇の記事を担当、辛辣な批評で名を馳せる。『紅塵』(07年)、『何処へ』(08年)を刊行するや、代表的自然主義作家として遇される。劇作も多く試み、『作家論』『自然主義文学盛衰史』『など評論でも重きをなした。『入江のほとり』『人を殺したが…』『内村鑑三』『今年の秋』等、著書多数。

ISBN:9784062902700
出版社:講談社
判型:文庫
ページ数:288ページ
定価:1500円(本体)
発行年月日:2015年08月
発売日:2015年08月11日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DNL
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:DS
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:1FPJ