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講談社文芸文庫

大阪文学名作選

編:富岡 多惠子
他著:川端 康成
他著:折口 信夫

紙版

内容紹介

笑いの底に強靱な批評精神を秘め 愛しき人の世をリアルに描く名品十一

西鶴、近松から脈々と連なる大阪文学は、ユーモアの陰に鋭い批評性を秘め、色と欲に翻弄される愛しき人の世をリアルに描く。川端康成「十六歳の日記」、折口信夫「身毒丸」、宇野浩二「子の来歴」、武田麟太郎「井原西鶴」、織田作之助「木の都」、庄野潤三「相客」、河野多惠子「みち潮」、野坂昭如「浣腸とマリア」、小野十三郎「大阪」(抄)、山崎豊子「船場狂い」、阪田寛夫「わが町」(抄)の名品十一。

富岡多惠子
現在までのところ、近松資料館、西鶴文学館のごときものが大阪市内にあるとは聞かない。まして近代文学に関しては推して知るべしというところで(中略)この手の大阪の「つれなさ」は冷淡とはちがって、どこか含羞とつながっていないだろうか。文芸、文学というのは「もっともらしい」ことを嫌うはずだ、それを「もっともらしい」エライものにしてしまっては――という気持があるのかもしれぬ。――<「解説」より>

ISBN:9784062901406
出版社:講談社
判型:文庫
ページ数:348ページ
定価:1400円(本体)
発行年月日:2011年11月
発売日:2011年11月11日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ