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講談社現代新書

損したくないニッポン人

著:高橋 秀実

紙版

内容紹介

「損したくないニッポン人」はなぜこんなに多いのか。妻から「あなたは貧乏じゃなくて、貧乏くさいのよ!」と罵倒されても、ついつい「損したくない」行動に走って、損ばかりしている高橋秀実さん。まじめに「損得」について取材と考察を重ねた結果行き着いた「ニッポン人の新・行動経済学」とは?


愛妻から「あなたは貧乏じゃなくて、貧乏くさいのよ~」と罵倒されて、高橋さんは気がついた。「せこいのか、オレ?」。確かに地元のスーパーを回ると、安売りセール、タイムセールに駐車料金1000円以上割引とか考えだして、結局、お米ひとつ買えない。安いガソリンを求めて何時間も並んでしまう。家電の寿命を考えているうちに、大型TVを選べない。一方で、「エコだ節約だ」「ポイント集めて賢く」と騒ぐ普通のニッポン人に、胡散臭さを感じてしまう。オレたちニッポン人は、損したくないと思って行動してるうちに、実は大損していないか?
そもそも、損と得とはなんなのか? ものの値段とはなんなのか? 貨幣とは? 福沢諭吉、二宮尊徳、土地の値段を決める人から、デリバティブの金融最前線で戦う人、中華街のあやしい占い師、銭洗弁天まで訪ね歩くタカハシさん。損得にこだわる今のニッポン人の行動について、タカハシさんがたどり着いた驚愕の結論とは?
ムック『セオリー』連載時から話題を呼んだ、爆笑ノンフィクション作家の「行動経済学研究」。

目次

序    景気はどうかね?
第1章 知っていると損をする
第2章 俺の行動経済学
第3章 家電デモクラシー
第4章 経済の真意
第5章 「得」と「徳」
第6章 定価のゆくえ
第7章 エイヤっと不動産
第8章 ドメドメなリスクヘッジ
第9章 貨幣に溺れる
第10章 地獄の住み心地 
第11章 しあわせ勘定
第12章 玉手箱の中身
あとがき 出遅れたくない

著者略歴

著:高橋 秀実
ノンフィクション作家。1961年、横浜市生まれ。東京外国語大学モンゴル語学科卒。テレビ番組制作会社勤務を経て、作家に。開成高校野球部の奮闘を描いた近著『弱くても勝てます』がベストセラーに。
『ご先祖様はどちら様』で小林秀雄賞受賞。

ISBN:9784062883351
出版社:講談社
判型:新書
ページ数:264ページ
定価:800円(本体)
発行年月日:2015年09月
発売日:2015年09月17日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KCA