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講談社現代新書

オリーブの罠

著:酒井 順子

紙版

内容紹介

『オリーブ』とは「モテの戦場」からの解放だった――女子高生時代から『オリーブ』愛読者であり執筆者でもあった著者が、少女達を夢中にさせ、その人生観にも影響を与えた伝説の雑誌を振り返る。大人になった今だからわかること――「オリーブの罠」とは何だったのか。(講談社現代新書)


『オリーブ』とは「モテの戦場」からの解放だった――

女子高生時代から『オリーブ』愛読者であり執筆者でもあった著者が、
少女達を夢中にさせ、その人生観にも影響を与えた伝説の雑誌を振り返る。
大人になった今だからわかること――「オリーブの罠」とは何だったのか。

マーガレット酒井先生復活! 「元オリーブ少女&少年の面接時間」全4回を収録

<本書の内容>
序章 『オリーブ』誕生

第一章 オリーブ伝説の始まり
1 一九八三年の大転換 2 ターゲットは女子高生

第二章 リセエンヌ登場
1 オリーブ少女とツッパリ少女 2 リセエンヌ宣言

第三章 『オリーブ』と格差社会
1 付属校カルチャー 2 八〇年代の格差 3 アイコン、栗尾美恵子さん

第四章 『オリーブ』とファッション
1 おしゃれ中毒 2 コスプレおめかし

第五章 オリーブ少女の恋愛能力
1 非モテの源流『アンアン』 2「聖少女」願望 3 オリーブ少女の男女交際

第六章 オリーブ少女の未来=現在
1 『オリーブ』の教え 2 オリーブ少女の職業観 3 オリーブチルドレン

終章 オリーブの罠

目次

序 章 『オリーブ』誕生
  熱狂的に愛された雑誌/『ポパイ増刊』としてスタート/「根は保守的な女子大生」が初期ターゲット/アメリカかぶれだった過去/東京の女子高分類でデビュー/モデルへの憧れ
第一章 オリーブ伝説の始まり
 1 一九八三年の大転換
  妄想で書いた「トキワ松系」/謎の片仮名言葉に憧れた若者/赤文字系雑誌と『オリーブ』/迷える女子大生

第二章 リセエンヌ登場
 1 オリーブ少女とツッパリ少女
  少女であることの価値/ヤンキー臭が充満した世界の中で/少女たちのシモ事情/その後を暗示する結婚特集

第三章 『オリーブ』と格差社会
 1 付属校カルチャー
  日本の少女の戦後が終わった/街角スナップで始めた「素人の活用」/秋元康と『オリーブ』が気づいたこと/時間とお金に余裕のある高校生/「リセエンヌと付属校生」の矛盾

第四章 『オリーブ』とファッション
 1 おしゃれ中毒
  熱く真剣なファッション誌だった/「ガーリー」「かわいい」は自明ゆえ/「モテ益」に反旗をひるがえす/モード系ファッションと少女/全方位的におしゃれな女の子/「おしゃれピクニック」を決行

第五章 オリーブ少女の恋愛能力
 1 非モテの源流『アンアン』
  「モテたい」男性誌と「モテに執着しない」女性誌/『平凡パンチ女性版』から『an・an ELLE JAPON』/『アンアン』におけるリセエンヌ/「ニュートラ」に動揺した『アンアン』/モテと非モテの間で迷走/雌伏の時を経て復活した「リセエンヌ」

第六章 オリーブ少女の未来=現在
 1 『オリーブ』の教え
  ファッション業界への憧れ/「真面目に努力」の時代/『オリーブ』の変質/恋愛も自分磨きの手段/原発記事も扱っていた!/少女達を誘導しようとした方向

終 章 オリーブの罠
  長老感とともに引退/面白かった付属校カルチャー時代/時期と居住地で異なる「オリーブ愛」/郊外&ナチュラル路線の渋谷系時代/「センス」という新しい評価基準/異性獲得のための闘い/戦場からの敵前逃亡/“ディスカバー・オリーブ”の気運/少女達を解放してくれた雑誌

著者略歴

著:酒井 順子
エッセイスト。1966年東京都生まれ。立教大学卒業。2004年『負け犬の遠吠え』(講談社)で講談社エッセイ賞、婦人公論文芸賞を受賞。『ユーミンの罪』(講談社現代新書)、『地震と独身』(新潮社)、『女を観る歌舞伎』(文藝春秋)、『泣いたの、バレた?』(講談社)など著書多数。

ISBN:9784062882880
出版社:講談社
判型:新書
ページ数:264ページ
定価:800円(本体)
発行年月日:2014年11月
発売日:2014年11月19日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:GBCS