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講談社現代新書

経済成長神話の終わり

減成長と日本の希望

著:アンドリュー・J・サター
訳:中村 起子

紙版

内容紹介

かつて有効だった「経済成長=善」というシナリオは、少子高齢化が急速に進む現代日本で、いまでも正しいと言えるのか? そもそも、2002年から07年まで続いた「経済成長」で私たちは「豊か」になったのか? 本書では、米国、日本で企業弁護士として活躍する著者が、「経済成長で格差がなくなる」「経済成長で環境問題が解決する」といった世界中で言われる言説が根拠のないものであることを実証、経済成長の呪縛を解く。


「日本復活のカギは新しい経済成長戦略にある」という政府の物語は、民主・自民問わずいまでもあまり変わらない。しかし、かつては有効だった「経済成長することはよいことだ」というシナリオは、高齢化と人口減が急速に進む現代の日本で、いまでも正しいと言えるのか? そもそも、2002年から07年まで続いた経済成長の間、私たちは「豊か」になったのか? 
本書では、米国、日本で企業弁護士としてバリバリのビジネスの現場で活躍を続ける著者が、「経済成長で格差がなくなる」「経済成長で環境問題が解決する」といった日本、欧米などでよく言われる言説がまったく根拠のないものであることを実証、さらに「経済成長神話」の誕生は、冷戦期に共産圏との争いに勝つためのものだったことを明らかにする。
「経済成長」という言葉の呪縛を解き、真に豊かになるための社会を探る。

目次

パート1 経済成長は果たして善か
 第1章 GDPと経済成長の正体
 第2章 経済成長と社会福祉向上の関係
 第3章 経済成長と環境問題
 第4章 経済成長神話の誕生
パート2 経済の価値とは何か
 第5章 大きいことは良いことか?
 第6章 二つの価値
 第7章 間違った未来へ続く道
パート3 成長なき繁栄
 第8章 「減成長」とは何か
 第9章 繁栄とは何か
 第10章 減成長による繁栄とビジネス
 第11章 減成長による繁栄と意義あるイノベーション
 第12章 では、日本はどうすれば良いのか?
 第13章 減成長による繁栄と民主主義

著者略歴

訳:中村 起子
1987年一橋大学商学部卒業。趣味は料理と妄想。主な訳書にリチャード・ブランソン著「僕たちに不可能はない」(インデックス・コミュニケーション)などがある。

ISBN:9784062881487
出版社:講談社
判型:新書
ページ数:332ページ
定価:880円(本体)
発行年月日:2012年03月
発売日:2012年03月16日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KCA