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講談社現代新書

野生哲学

アメリカ・インディアンに学ぶ

著:管 啓次郎
著:小池 桂一

紙版

内容紹介

「旅する学者、そして詩人」管啓次郎(読売文学賞)と「カルト的人気漫画家」小池桂一。異色のタッグが描き出す、神聖なる大地で生きる人々の豊穣な世界観。 私たち人間が、この地球の上で生きていくとはどういうことか?


アメリカ・インディアンの豊かで普遍的な宇宙観を読売文学賞(随筆・紀行賞)の管啓次郎が生き生きと描く。さらに創世神話をもとにした、鬼才・小池桂一の書き下ろし漫画も収録!
私たち人間が、この地球の上で生きていくとはどういうことか。
「アメリカ・インディアンの社会では、一般に子供は非常に大切にされる。世代を超えて、太陽の照覧のもとにこの地上での人生を歩んでゆく共同体の、これからの担い手として。子供は成長とともに大きな責任を負うだろう。だったらその子に、いま大人である者たちが大きな責任を負うのも当然だ。祖母とオバたちのこの祈りとともに、太陽の道を歩みはじめた子供が、土地に住みこみ、土地に正当な感謝をささげながら生きてきた人々の、明日を担う。太陽に迎えられ、太陽にみちびかれ、太陽をめざしながら、子は成長してゆくだろう。そしてかれらの土地から遠く、ここ、われわれの島われわれの土地に暮らすわれわれも、はじまりにおいては、そのような者だったはずなのだ」──本文より

目次

第1章 大地のすべては神聖
第2章 「土地」とは何か
第3章 動物とは何か
第4章 植物とは何か
第5章 太陽とは何か
(書き下ろし漫画)ナバホの創世神話 太陽の男と大地の女

著者略歴

著:管 啓次郎
(すが けいじろう)
一九五八年生まれ。詩人、比較文学者。ワシントン大学(シアトル)博士論文提出資格取得。現在、明治大学大学院理工学研究科新領域創造専攻ディジタルコンテンツ系教授。著書に『コヨーテ読書』(青土社)、『オムニフォン』(岩波書店)、『本は読めないものだから心配するな』(左右社)、『斜線の旅』(インスクリプト、第六十二回読売文学賞)など。翻訳にコンデ『生命の樹』(平凡社)、ベンダー『燃えるスカートの少女』(角川書店)などがある。
著:小池 桂一
(こいけ けいいち)
一九六〇年生まれ。漫画家。一九七六年、デビュー作「ウラシマ」で第十二回手塚賞受賞(当時史上最年少)。作品に『SPINOZA』(作品社)、『かたじけない』〔原作・神崎夢現〕『G』『ヘヴンズドア』『ウルトラヘヴン』(いずれもエンターブレイン)などがある。

ISBN:9784062881074
出版社:講談社
判型:新書
ページ数:250ページ
定価:800円(本体)
発行年月日:2011年05月
発売日:2011年05月18日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBCC
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:NH