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文学の扉

あしたも、さんかく

毎日が落語日和

著:安田 夏菜
絵:宮尾 和孝

紙版

内容紹介

令丈ヒロ子氏、絶賛! 小5の3学期、クラスを仕切りたがる圭介は、幼なじみの春香に「おせっかい」とツッコまれ、「空気の読めない奴」と浮いてしまった。そこに失踪したじいちゃんが現れた。50歳で仕事を辞めて落語家に弟子入りし、酒でしくじり破門されたじいちゃんは、昔、取り上げた圭介の貯金を、アマチュア落語コンクールの賞金で返すと言い出した。半信半疑の圭介は、じいちゃんの話芸に、どんどん引き込まれ……。


『若おかみは小学生!』の令丈ヒロ子氏が絶賛。
「ダメダメな人にも、そうでない人にも、はてしなくあたたかいお話です。出てくる人みんなの体温があつい! 笑えます!」

小学5年生の3学期、クラスのイベントごとをいちいち仕切りたがる圭介に、幼なじみの春香が「低学年みたいに、やれ応援や、それ特訓やってがんばれるかいな。おせっかいはもう、やめとって」とツッコんだのをきっかけに、圭介は「空気の読めない奴」として、クラスで浮いた存在になってしまった。
そんな圭介の前に、5年前に失踪したはずのじいちゃんが、突然、姿を現した。じいちゃんは、家族のことを顧みずに50歳で仕事を辞めて落語家に弟子入りし、酒でしくじり破門され、あきらめきれずに独演会を開いたはいいが、その費用を孫の圭介の貯金から失敬したという過去の持ち主。
じいちゃんは、アマチュア落語コンクールで優勝して、賞金でお金を返すと大見得を切る。疑いの眼を向ける圭介を、じいちゃんは公園に連れていくと、古新聞を座布団代わりに、さくらんぼの木が頭から生えた男の落語をはなしはじめた。何とも奇妙なストーリーを表情豊かに語るじいちゃんの世界に、圭介はどんどん引き込まれていった--。

目次

1 ありがた迷惑
2 再会
3 さくらんぼ
4 じいちゃんとお父ちゃん
5 バーバー大谷
6 アマチュア落語コンクール
7 皿屋敷
8 じいちゃん、消える
9 入院
10 マネージャー
11 アカンタレ
12 じいちゃん売り込み大作戦
13 光楽師匠
14 あしたも、さんかく

著者略歴

著:安田 夏菜
兵庫県西宮市生まれ。大阪教育大学卒業。本作『あしたも、さんかく』で第54回講談社児童文学新人賞に佳作入選。
第5回上方落語台本募集で入賞した創作落語が、天満天神繁昌亭にて口演される。日本児童文学者協会会員。「季節風」「こてまり」同人。

ISBN:9784062832281
出版社:講談社
判型:A5
ページ数:218ページ
定価:1300円(本体)
発行年月日:2014年05月
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:YFB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ