講談社+α文庫
アラビア太郎
著:杉森 久英
紙版
内容紹介
その男、山下太郎は、満州で莫大な財産を築くも、敗戦ですべてを喪った。しかし、戦後復興の核心となる石油を欧米制に依存している現実を危惧し、69歳でアラビア石油を創業。世間から“山師”と揶揄されながら、中東で「日の丸油田」を見事打ち立てた――。日本近代興亡の中で成功と没落、再興を成し遂げた、忘れられた破格の豪傑・山下太郎を、『天皇の料理番』著者が描ききる!
目次
青年の大志
人を恋うる
世の中へ
成金のころ
中国の米
大瓦落
曠野
満洲太郎
むかしの人
楠木の流れ
転落
鉄の島
燃える水
かさなる偶然
新しい出発
熱砂の中
もう一つの山
金の卵