出版社を探す

講談社+α文庫

ネットと愛国

著:安田 浩一

紙版

内容紹介

「弱者のフリした在日朝鮮人が特権を享受し、日本人を苦しめている」。そんな主張をふりかざし、集団街宣やインターネットを駆使して在日コリアンへの誹謗中傷を繰り返す“自称”市民保守団体。現代日本が抱える新たなタブー集団に体当たりで切り込んだ鮮烈なノンフィクション。「ヘイトスピーチ」なる言葉を世に広め、問題を可視化させた、時代を映し、時代を変えた1冊。


日本を覆う右傾化の正体

現代日本が生んだ反知性的なレイシスト集団の実態に迫る。彼らを育てたのは誰か――。

「弱者のフリした在日朝鮮人が特権を享受し、日本人を苦しめている」。そんな主張をふりかざし、集団街宣やインターネットを駆使して在日コリアンへの誹謗中傷を繰り返す“自称”市民保守団体。現代日本が抱える新たなタブー集団に体当たりで切り込んだ鮮烈なノンフィクション。「ヘイトスピーチ」なる言葉を世に広め、問題を可視化させた、時代を映し、時代を変えた1冊。

解説:鴻上尚史(作家・演出家)


・・・・・・在特会とは何者かと聞かれることが多い。そのたびに私は、こう答える。
あなたの隣人ですよ――。
人の良いオッチャンや、優しそうなオバハンや、礼儀正しい若者の心のなかに潜む小さな憎悪が、在特会をつくりあげ、そして育てている。街頭で叫んでいる連中は、その上澄みにすぎない。彼ら彼女らの足元には複雑に絡み合う憎悪の地下茎が広がっているのだ・・・・・・(エピローグより)

目次

プロローグ
1 在特会の誕生
2 会員の素顔と本音
3 犯罪というパフォーマンス
4 「反在日」組織のルーツ
5 「在日特権」の正体
6 離反する大人たち
7 リーダーの豹変と虚実
8 広がる標的
9 在特会に加わる理由
エピローグ
文庫版 あとがき
解説 それでも希望はある

著者略歴

著:安田 浩一
安田浩一
やすだ・こういち―1964年静岡県生まれ。「週刊宝石」「サンデー毎日」記者を経て2001年よりフリーに。事件、労働問題などを中心に取材・執筆活動を続ける。2012年『ネットと愛国 在特会の「闇」を追いかけて』(講談社)で第34回講談社ノンフィクション賞受賞。2015年には「ルポ 外国人『隷属』労働者」(「G2][講談社]掲載)で第46回大宅壮一ノンフィクション賞(雑誌部門)を受賞した。著書に『ルポ 差別と貧困の外国人労働者』(光文社)、『ヘイトスピーチ 「愛国者」たちの憎悪と暴力』(文藝春秋)、『ネット私刑』(扶桑社)ほか。

ISBN:9784062816328
出版社:講談社
判型:文庫
ページ数:512ページ
定価:900円(本体)
発行年月日:2015年11月
発売日:2015年11月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB