講談社文庫
氷紋
著:渡辺 淳一
紙版
内容紹介
S大学医学部助教授・諸岡敬之の妻、有己子には夫の同期・久坂利輔との間に秘密があった。なぜか彼に惹かれ、入籍直前に関係を持ったのである。あれから七年。久坂と邂逅したがために、有己子の秘めた愛に再び火がついた――。許されざる愛に落ちる妻の姿を研ぎ澄まされた筆致で描く、渡辺淳一文学初期の傑作長編ロマン。
目次
回 想
揺 影
邂 逅
残 滓
雪 襞
晩 冬
傷 痕
雪 解
陽 炎
亀 裂
選集のためのあとがき