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講談社選書メチエ

終戦後史 1945-1955

著:井上 寿一

紙版

内容紹介

敗戦、GHQによる占領、独立。農民・労働者・女性・子どもの地位向上と、復員・引揚者への冷淡なまなざしという社会的権力関係の逆転。戦勝国に対する敗戦国の屈折したナショナリズムと、大衆にまで浸透するアメリカ型消費文化。自由経済か統制経済か、保守一党優位体制か、政権交代を伴う二大政党制か――。いくつもの国家像を模索し、新しいかたちを選び取っていった転換期日本の歴史空間を再現する。


敗戦、GHQによる占領、そして独立。
混沌から新秩序へと移行する激動の一〇年。
農民・労働者・女性・子どもの地位向上と、復員・引揚者への冷淡なまなざしという社会的権力関係の逆転。戦勝国に対する敗戦国の屈折したナショナリズムと、大衆にまで浸透するアメリカ型消費文化。
自由経済か統制経済か、保守一党優位体制か、政権交代をともなう二大政党制か――。
いくつもの国家像を模索し、新しいかたちを選び取っていった転換期日本の歴史空間を再現する。

目次

1章 敗戦の風景
 1 崩壊と再生/2 外交官の憂鬱/3 自由と統制/4 社会秩序の崩壊/5  異文化体験 
2章 占領下の戦後構想 
 1 象徴天皇制の成立/2 外務省の対外構想/3 自由経済の展開/4 社会 階層の逆転/5 押し寄せるアメリカの大衆消費文化
3章 新しい国家像の模索 
 1 さまざまな国家像/2 平和国家の現実主義化/3 通商国家の試練/4 ア ジアの模範国の喪失/5 親米「平和国家」
4章 戦後日本の確立 
 1 一九五五年体制の成立/2 外交三原則/3 高度経済成長への序曲/4  新生活運動/5 新しい文化

著者略歴

著:井上 寿一
一九五六年、東京都生まれ。一橋大学社会学部卒業。同大学院法学研究科博士課程単位取得。現在、学習院大学法学部教授、同大学学長。法学博士。専攻は日本政治外交史。主な著書に、『危機のなかの協調外交』(山川出版社、吉田茂賞)、『日中戦争下の日本』『戦前昭和の国家構想』(いずれも講談社選書メチエ)、『吉田茂と昭和史』『戦前昭和の社会1926-1945』『第一次世界大戦と日本』(いずれも講談社現代新書)、『戦前日本の「グローバリズム」』(新潮選書)、『昭和史の逆説』(新潮新書)、『山県有朋と明治国家』(NHKブックス)、『政友会と民政党』(中公新書)、『理想だらけの戦時下日本』(ちくま新書)などがある。

ISBN:9784062586061
出版社:講談社
判型:4-6
ページ数:256ページ
定価:1650円(本体)
発行年月日:2015年07月
発売日:2015年07月11日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ