デビュー小説論 新時代を創った作家たち
著:清水 良典
紙版
内容紹介
デビュー小説にはその作家のすべてが詰まっている! 村上龍、村上春樹、笙野頼子、高橋源一郎、山田詠美、多和田葉子、川上弘美、町田康。1970年代~1990年代に鮮烈なデビューを果たし、新しい日本文学の時代をひらいた8人の人気作家の原点とは。デビュー作を読み解き、当時の背景や意外な評価をまじえて語る、文学案内。
目次
はじめに
第1章 音楽の終わりと「永久戦争」──村上龍『限りなく透明に近いブルー』
第2章 書くという罪と、書かれない罪──村上春樹『風の歌を聴け』
第3章 優雅で感傷的な見者──高橋源一郎『さようなら、ギャングたち』
第4章 地獄絵のマニフェスト──笙野頼子『極楽』
第5章 偽「あばずれ」のカリキュラム──山田詠美『ベッドタイムアイズ』
第6章 イカの宿命を受け継ぐエトランゼ──多和田葉子『かかとを失くして』
第7章 くまと「わたし」の分際──川上弘美『神様』
第8章 はにかみパンク外道の生真面目──町田康『くっすん大黒』
あとがき