喉の奥なら傷ついてもばれない
著:宮木 あや子
紙版
内容紹介
どこにでもいる、ごく普通の人妻たち。共通しているのは、禁忌を犯していること。罪悪感がまったくないのは、母の愛が欲しかった私の、必然だから。恋愛小説の妙手、宮木あや子が描く六つの愛欲小説。
出たいよ、出して。
お願いだからここから出して。
どこにでもいる、ごく普通の人妻たち。共通しているのは、禁忌を犯していること。
罪悪感がまったくないのは、母の愛が欲しかった私の、必然だから。
恋愛小説の妙手、宮木あや子が描く六つの愛欲小説。
二十歳で八十歳の巌夫と打算ずくの結婚をした麻貴は、巌夫の息子、さらに孫とも不倫をしている。ある日、ふらりと赴いた旅先で出会った女学生に抱いた気持ちは、未だかつて経験のないものだった。(「金色」)
目次
六つの愛欲小説。
1 天国の鬼
2 肌蕾(きらい)
3 金色
4 指と首、隠れたところ
5 ろくでなし
6 泥梨(ないり)の天使(「鞄の中」より改題)