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他界

著:金子 兜太

紙版

内容紹介

「他界」は忘れ得ぬ記憶、故郷――。なにも怖がることはない。あの世には懐かしい人たちが待っている。俳句界の最長老にして、「朝日俳壇」選者を30年つとめる御年95歳の俳人・金子兜太さん。彼の95歳までの生き方を辿りながら、「生きること」と「死ぬこと」についての書き下ろし作品。95歳まで生きた人の言葉の重みが、「生き方」と「死に方」に思い悩む多くの読者の心に響く一冊です。


「他界」は忘れ得ぬ記憶、故郷――。
なにも怖がることはない。
あの世には懐かしい人たちが待っている。

俳句界の最長老にして、「朝日俳壇」選者を30年つとめる御年95歳の俳人・金子兜太さん。今もお元気そのもので、2014年3月にはNHKで『94歳の荒凡夫 俳人・金子兜太の気骨』と題して、彼の生き様が1時間番組で放映されるなど、多くのファンを持つ存在です。
金子さんは、壮絶な戦争体験や、92歳でのガン手術の克服などの体験を通して、「いのちは死なない」という実感を持つに至りました。他界では自分の親しい人が待っている、その交信を「立禅(立ちながら親しい人の名前を100人以上呼んで唱える)」を毎日して行っている。その親しい人が待っていて、いつか自分が行く世界についての考え方を金子さんは「他界説」と名付けました。

これは、金子さんの95歳までの生き方を辿りながら、「生きること」と「死ぬこと」についての書き下ろし作品です。95歳まで生きた人の言葉の重みが、生老病死に思い悩む多くの読者の心に響く一冊。
「他界説」は長生きの秘訣です!

目次

第1章 九十二歳でがんの手術に挑む
第2章 オレは「いのち運」が強い
第3章 定住漂泊
第4章 「生きもの感覚」というふたつの触角
第5章 アニミズムは「いのち」の本当の姿を教えてくれる
第6章 自分のなかの他界の手触り
第7章 七十歳。「立禅」で他界の人と対話する
第8章 理想の他界
第9章 九十五歳の他界説

著者略歴

著:金子 兜太
俳人、現代俳句協会名誉会長、朝日俳壇選者。
1919年、埼玉県生まれ。旧制水戸高等学校在学中に句作を始める。43年、東京帝国大学経済学部卒業。同年、日本銀行に入行。44年より終戦まで、海軍主計中尉、後、大尉として、トラック島に赴任、46年復員し、日本銀行に復職する。55年、第1句集『少年』を刊行し、翌年、現代俳句協会賞を受賞する。62年、俳誌『海程』を創刊、主宰。新しい俳句の流れの原動力を作る。74年、日本銀行を退職し、俳句一本となる。83年、現代俳句協会会長に就任。87年、朝日新聞「朝日俳壇」選者。88年、紫綬褒章を受章。2005年、日本藝術院会員に。2008年、文化功労者。2010年、毎日芸術賞特別賞、菊池寛賞受賞。『荒凡夫一茶』(白水社)、『悩むことはない』(文藝春秋)、『わが戦後俳句史』『語る兜太―わが俳句人生』(以上、岩波書店)など著書多数。

ISBN:9784062191395
出版社:講談社
判型:4-6
ページ数:208ページ
定価:1300円(本体)
発行年月日:2014年12月
発売日:2014年12月11日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DC
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ