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一般意志2.0

ルソー、フロイト、グーグル

著:東 浩紀

紙版

内容紹介

18世紀のルソーの見た夢が現代社会で実現する! グーグルやツイッターなど、人々の無意識を可視化する情報技術を使い民主主義の組み替えへ──。政治の新たな可能性を拓く大胆な構想。


「一般意志」。フランスのみならず世界を代表する思想家J・J・ルソーが18世紀半ばに『社会契約論』の中で唱えた言葉です。しかしその意味するものの難解さから、これまで、さまざまな解釈がなされてきました。
東さんが本書で展開するのは、このルソーの唱えた「一般意志」は、21世紀のいまこそ実現し得るという大胆かつ斬新な論。ルソーの一般意志をあえてベタに読み込み、それを現代に適用するとはどういうことか、探求します。そして、「人々の無意識を現代の情報技術を駆使することで可視化し、それを政治に反映することこそが、一般意志の実現につながる」と述べるにいたるのです。
そしてそのアイデアは、いまやさまざまな局面で行き詰まっている、いまの民主主義、政治を突破する可能性に満ちています。
私たちの多くは「何か問題があれば、議論を尽くしたほうが民主主義的でうまくいく」と思っていないでしょうか? でもそれは本当のことなのでしょうか? 昨今の政治の機能不全を見ていると、私たちが信じてきた民主主義の形はすでに賞味期限を過ぎているような気さえします。
本書では情報技術を実装した新しい民主主義、政治の道を提示することで、日本の社会に新たな一石を投じるものなのです。
雑誌連載時から大きな反響を呼んだ注目書、待望の刊行です!!

目次

 

著者略歴

著:東 浩紀
(あずま ひろき)
一九七一年東京生まれ。哲学者・作家。専門は現代思想、表象文化論、情報社会論。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。東京工業大学世界文明センター特任教授。早稲田大学文化構想学部教授。二〇一〇年に合同会社コンテクチュアズを立ち上げ、現在同社代表、同社発行の『思想地図β』編集長。『存在論的、郵便的』(新潮社)で第二一回サントリー学芸賞受賞、『クォンタム・ファミリーズ』(新潮社)で第二三回三島由紀夫賞受賞。他の単著に『郵便的不安たち』(朝日新聞社)、『動物化するポストモダン』『ゲーム的リアリズムの誕生』(以上、講談社現代新書)、共著に『自由を考える』『東京から考える』(以上、NHKブックス)、『父として考える』(生活人新書)などがある。

ISBN:9784062173988
出版社:講談社
判型:4-6
ページ数:262ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2011年11月
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QDX
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:DSRC