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講談社文庫

遠い太鼓

著:村上 春樹

紙版

内容紹介

ある朝目が覚めて、ふと耳を澄ませると、何処か遠くから太鼓の音が聞こえてきた。その音を聞いているうちに、僕はどうしても長い旅に出たくなったのだ――。40歳になろうとしていた著者は、ある思いに駆られて日本を後にし、ギリシャ・イタリアへ長い旅に出る。『ノルウェイの森』と『ダンス・ダンス・ダンス』を書き上げ、作家としての転換期となった、三年間の異国生活のスケッチブック。


ある朝目が覚めて、ふと耳を澄ませると、何処か遠くから太鼓の音が聞こえてきたのだ。ずっと遠くの場所から、ずっと遠くの時間から、その太鼓の音は響いてきた。――その音にさそわれて僕はギリシャ・イタリアへ長い旅に出る。1986年秋から1989年秋まで3年間をつづる新しいかたちの旅行記。

目次

遠い太鼓──はじめに
ローマ
アテネ
スペッツェス島
ミコノス
シシリーからローマに
ローマ
春のギリシャへ
1987年、夏から秋
ローマの冬
1988年、空白の年
1989年、回復の年
イタリアの幾つかの顔
オーストリア紀行
最後に──旅の終わり
文庫本のためのあとがき

ISBN:9784061853829
出版社:講談社
判型:文庫
ページ数:570ページ
定価:900円(本体)
発行年月日:1993年04月