講談社学術文庫
北一輝論
著:松本 健一
紙版
内容紹介
昭和初期の国家主義運動の教典とされた『日本改造法案大綱』を発表、政界を揺るがす数々の事件に暗躍し、一九三六年の二・二六事件の黒幕として処刑された北一輝。著者は、新発見資料を縦横に駆使して、佐渡の多感な少年時代から、辛亥革命に始まる中国の革命運動に挺身した北一輝の足跡を辿り、その〈ロマン的革命家〉としての稀有の実像を造形した。昭和史の暗部をみごとに照射した会心の評伝。
目次
1 唯一者とその浪漫的革命
2 国体論伝説への照明――佐渡時代の思想と行動
浪漫的革命家の心情
暗殺からの逃亡――支那革命没入の意味
近代日本の陥穽――幸徳秋水と北一輝における中国認識
林儀作に関する覚書――幸徳秋水と北一輝のあいだ
南洋「佐渡村」の構想――鶴間春二と柏倉一徳
3 維新から「革命」へ――二・二六事件と維新思想
ナショナリズムの蘇生
不可視の恋
恋愛と革命について
〈大日本帝国〉の解体と北一輝
ISBN:9784061592148
。出版社:講談社
。判型:文庫
。ページ数:360ページ
。定価:1150円(本体)
。発行年月日:1996年。