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講談社現代新書

写真美術館へようこそ

著:飯沢 耕太郎

紙版

内容紹介

“まなざしの芸術”――写真は、何をどのようにして表現してきたのか。古今東西の名作・快作を集めた“紙の上の美術館”へご案内。その魅力と本質を縦横無尽に語り尽くす、本格的写真入門。

「写真表現とは何か」――そこで当館の展示では、あえてその「写真表現とは何か」という基本的な原理を考えてみようと思うわけです。具体的には写真史のはじまりから現代までほぼ時代順に5つの部屋を設けております。それぞれの部屋がまた3つくらいのパートに分かれている。第1室の「光学・発明・絵画」だったら「写真がなかった頃」、「写真の誕生」、「絵画と写真」、第2室の「鎖・肖像・裸体」は「鏡と“顔”」、「向こう岸のイメージ」、「裸体の饗宴」といった具合です。つまり私のもくろみといたしましては、第1室から第5室までざっと見ていただければ、写真表現に関わるいろいろな問題について、19世紀から現在までの写真の歴史も含めて自然に無理なく理解することができる、そんな展示をめざしています。あまりにも欲ばりな企画で、うまくいくといいのですが……。――本書より

目次

●光学・発明・絵画
 写真の誕生
●鏡・肖像・裸体
 向こう岸のイメージ
●風景・モノ・都市
 「デペイズマン」の美学
●出来事・社会・私
 戦争と観光
●色・複製・フレーム
 デジタル写真の可能性

ISBN:9784061492875
出版社:講談社
判型:新書
ページ数:236ページ
定価:860円(本体)
発行年月日:1996年