出版社を探す

講談社現代新書

自己変革の心理学―論理療法入門

著:伊藤 順康

紙版

内容紹介

心のなかの「ゆがんだ思考」があなたに挫折感や絶望感を与える。希望をうばう「どうせ思考」心をこわばらせる「べき思考」……。思考の筋道を正し、非合理のとらわれからみずからを解き放ち、しなやかで無限の可能性にみちた自分に出会う、自己訓練法。

自分を変える心理学――私は大学の教師になる以前、予備校の教師をしていたことがあるが、そこでは、「浪人までした以上、第一志望の大学に入れなければ自分の人生はもうダメだ」と思い込んでいたり、それに似た考えに固まっている学生はきわめて多かった。……人間が意識的・無意識的に行っている思考には、論理的・合理的で適切に、その人の自己実現につまりは幸福な人生に導いていくものと、非合理的・非論理的な思考で、それは自分で自分をダメだと決めつけたり、その不当な思い込みに自ら縛られて二進(にっち)も三進(さっち)もいかなくなり、結局は人を自滅の方向へ進ませてしまうものがあるということである。論理療法とは、先に述べた後者のような、非合理的・非論理的な思考を見つけて取り出し、それに有効な反論を加えて、しだいに考え方を変えさせ、……人がよりよき自己実現、幸福な生活に向かうのを援助しようとする。――本書より

目次

●論理療法とは何か
●「自分の人生はもうダメ」か?
●オーバー・ゼネラリゼイション
●「どうせ思考」
●ABC理論
●イラショナル・ビリーフ
●なぜ思考が歪むのか
●「べき思考」
●絶望を感じない技術
●日本のことわざを検証する

ISBN:9784061490116
出版社:講談社
判型:新書
ページ数:198ページ
定価:700円(本体)
発行年月日:1990年