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角川俳句コレクション 読む力

著:井上 弘美

紙版

内容紹介

名句は誕生したときから光を宿している。
しかし、その光を感じとる読み手がいなければ、光は孵らない。
胸に一灯を点じるような静謐な光であったり、目のくらみそうな衝撃的な光であったりと、その魅力はさまざまである。

俳句の持つ光を発掘し、その光を孵化させる。世界最小の詩“俳句”の力を浮かび上がらせる。現代の俳句をより深く読むことに挑んだ新しい鑑賞書。

目次

はじめに 十七音の力を引き出す

1 季語の力を読む
一句に封じられた時間を読む
鑑賞の手掛かりを見つける
伝統的な季語を読む
心情を季語に託す
対象を凝視する
いさぎよいということ
断念のさきに見える世界
季語への思いをより深く
命をことほぐ

2 表現の力を読む
風土の持ち味を読む
題材の力を引きだす
固有名詞を詩のことばに
俳句における虚と実
予定調和を超える
芳醇なる歳月を読む
挽歌の伝統
見えない力を詠む
表現の多様性 

3 十七音の力を読む
根源へのまなざし
俳句の物語性を読む
一句の背景を踏まえる読み
作品を支える俳句観
声なきものの声を詠む
祈りの韻律
亡きひとへ通わす心
次の時代へ
祈りのことば

4 構成力の可能性 
友岡子郷「貝風鈴」全三三句を読み解く試み

著者略歴

著:井上 弘美
1953年京都市生まれ。俳人。俳句雑誌「汀」主宰。「泉」同人。
早稲田大学教育学部修士課程卒業。公益社団法人俳人協会評議員。
日本文藝家協会会員。俳文学会会員。朝日新聞京都俳壇選者。
武蔵野大学非常勤講師。早稲田大学エクステンションセンター講師他。
句集に『風の事典』・『あをぞら』(第26回俳人協会新人賞)・『汀』他、句文集に『俳句日記2013 顔見世』がある。
また著書に『俳句上達9つのコツ』『実践俳句塾』他がある。

ISBN:9784048843348
出版社:KADOKAWA
判型:4-6
ページ数:252ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2020年04月
発売日:2020年04月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DC
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ