角川ソフィア文庫
ブッダが考えたこと 仏教のはじまりを読む
著:宮元 啓一
紙版
内容紹介
この世に生きる私たちが、苦しみから逃れられないのはなぜか。苦しみはどこから生じ、これを断つにはどうすればよいのか。
ブッダが得た「悟り」の本質をインド哲学の内側から捉えなおすとき、徹底して人間的に思考するがゆえに人間を超越してしまう、孤独な天才の姿が浮かび上がる。
真の悟りは知性を求め、知性は孤立を恐れぬ勇気を求める――。従来の仏教学が見落としてきたブッダの哲学的独創性へと分け入っていく、刺激的論考!
(本書は、『ブッダが考えたこと これが最初の仏教だ』を改題し文庫化したものです)
目次
はじめに
第一章 仏教誕生の土壌 ―― 輪廻思想と出家
第二章 苦楽中道 ―― いかに苦しみを滅するのか
第三章 全知者ゴータマ・ブッダの「知」
第四章 無意味な生を生きる ―― 修行完成者の歩む道
第五章 苦、無常、非我とは何か
第六章 非人情、すなわち哲学
おわりに
文庫版へのあとがき