角川ソフィア文庫
異界と日本人
特別版
著:小松 和彦
紙版
内容紹介
古来、私たちは未知のものへの恐れを、物語に託し、語り伝えてきた。日常の向こう側に広がる「異界」では、陰陽師・安倍晴明が悪霊たちと戦い、狐は美女に姿を変え、時間の流れさえ歪む。源義経の「虎の巻」、大江山の鬼退治伝説、浦嶋太郎の龍宮伝説、俵藤太伝説、七夕伝説……。いまも語り継がれる絵巻に描かれた異界物語を読み解きながら、日本人の隠された精神性に迫る。妖怪研究の第一人者による「異界論」の決定版。
目次
異界論のすすめ
序章 異界をめぐる想像力
第一章 反魂の秘術──『長谷雄草紙絵巻』
第二章 源頼光と酒呑童子──『大江山絵詞』
第三章 妖狐の陰謀──『玉藻前草紙絵巻』
第四章 龍宮からの贈り物──『俵藤太絵巻』
第五章 龍宮の逆説──『浦嶋明神縁起絵巻』
第六章 天界への通路──『天稚彦草子絵巻』
第七章 義経の「虎の巻」──『御曹子島渡』
第八章 天狗と護法童子──『是害房絵詞』
第九章 狐の「浄土」と異類婚姻──『狐草紙絵巻』
第十章 百鬼夜行のパレード──『付喪神絵巻』
第十一章 幽霊の近世──『死霊解脱物語聞書』
終章 異界観の変容と妖怪文化の娯楽化
あとがき
文庫版あとがき
ISBN:9784044083373
。出版社:KADOKAWA
。判型:文庫
。ページ数:210ページ
。定価:760円(本体)
。発行年月日:2015年07月
。発売日:2015年07月25日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBCC。