角川ソフィア文庫
こんなにも面白い日本の古典
著:山口 博
紙版
内容紹介
『万葉集』は単身赴任の悩みや貧苦までを詠み込んだ生活のアンソロジー、『宇津保物語』は王朝のアラビアンナイト、老人介護を描くのは『大和物語』。『竹取物語』はシルクロードへの憧れをたっぷりと含み、『源氏物語』に描かれる華麗な六条院は老人ホーム。『栄花物語』には経済力のない女性の晩年救済策が、『池亭記』には地上げが描かれている。人間はいつの世も変わらないものだから、古典はこんなにも面白い!
目次
プロローグ──伏字にくらんだ少年
万葉集 生活のアンソロジー
竹取物語 ガンダーラの秘宝
宇津保物語 王朝アラビアンナイト
大和物語 老人介護地獄
源氏物語 姦通そして老人ホーム
枕草子 虚構の家
池亭記 平安土地白書
栄花物語 王朝ホスピス
今昔物語集 女の魔性
小倉百人一首 和歌は世につれ
撰集抄 アンドロイド閣僚
宇治拾遺物語 知恵者の恋
能 戦いは悪業
奥の細道 覗機関奥之細道
好色一代男 雪江戸廓夜話
懐硯 帰ってきた夫
浮世風呂 教育ママにゆとりのパパ
エピローグ──華氏四五一度
あとがき