あららのはたけ
著:村中 李衣
絵:石川 えりこ
紙版
内容紹介
横浜から山口に引っ越すことになった、小学4年生のえり。ある日、じいちゃんのすすめで、じぶんだけのちいさな畑をはじめることになりました。
そこで出会ったのは、ふまれても飄々と生きる雑草たちや、ももの木のうえから細かな毛を飛ばしてくる〈もものけむし〉、台風のまえの巣づくりで手ぬきをするクモ……都会から地方にやってきた少女の、みずみずしい視点でとらえた自然のすがたを手紙にして、横浜にくらす親友のエミへ送ります。
畑で見聞きしたこと、あたらしい生活のことに加えて、手紙の内容は、横浜の小学校で不登校になってしまった、ふたりの幼なじみ・けんちゃんのことに。部屋にこもってしまったけんちゃんに、ふたりができることとは……。
ふたりの少女の手紙のやりとりをとおして、自然のふしぎと、いじめをとりまく子どもたちの心の動きを繊細に描いた作品です。
目次
1 やってみなくちゃ、わかんない
2 もものけむし、やい!
3 やられたときが、チャンス
4 においマジック
5 風のぬけ道、とおり道
6 イガイガハウス
7 春よ、くるならこい!
8 もしもし、おうとうせよ!
9 風に乗れ
10 ジャガイモの母
11 ぴょ〜ん、ってこともある
12 カエルカエラナイ