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岩波現代文庫 社会321

聖路加病院 生と死の現場

著:早瀬 圭一

紙版

内容紹介

小児科、訪問看護、後進育成、救急の各部署を担う、個性的で傑出した人物たちに焦点を当て、病いを得た人たちとのやりとりをリアルに再現——。都内有数の「特別な病院」を舞台にしつつ、医療と看護の原点を描いた『聖路加病院で働くということ』に、緩和ケア病棟での出会いと別れの新章を増補。解説=山根基世。

目次

プロローグ

1 小児科医を貫く——細谷亮太
 祖父、父、母/ある事件/臨床医への道/小児がんと「トータル・ケア」/患児との日々/アメリカへ/『君と白血病』/子どもに病名を伝えるべきか/サトシ君/命を考える/新しい小児科病院を

2 とことん在宅——押川真喜子
 お嬢さま、東京へ/保健師として/「一番忙しい病棟で」/転機/「訪問看護の力が必要なんだ」/笑顔が見られるまで/R君との出会い/訪問看護という仕事/看取り

3 「看る」という仕事——井部俊子
 恥ずかしがり/ナースの二つの道/教壇に立つ/聖路加に復帰/副院長・看護部長として/病院全体を見る/新人たちに/退職の理由は?/親を送る/「看る」という仕事

4 救急部の「キリスト」——石松伸一
 産婦人科医の父/聖路加国際病院救急部へ/地下鉄サリン事件/活動を広げる/石松の一週間/聖路加国際病院の原点へ

5 緩和ケア病棟一筋——高野真優子
 死を意識する/「病気になったら」/緩和ケア病棟の一日/『ガン病棟の九十九日』/美術家・谷川侑子との出会い/「おばちゃん、がんを宣告されちゃった」/「これで痛みさえなければ天国ね」/教室を閉じる/バックアップ体制を整える/最期の日々

聖路加国際病院とは
参考文献・資料
あとがき
岩波現代文庫版あとがき
解 説……………山根基世

著者略歴

著:早瀬 圭一
早瀬圭一(Keiichi Hayase)
1961年毎日新聞社入社。名古屋、大阪、東京社会部などを経て編集委員。退職後は龍谷大学、東洋英和女学院大学等で教える。著書に『長い命のために』(大宅壮一ノンフィクション賞)『大本襲撃――出口すみとその時代』『鮨を極める』『長い午後――女子刑務所の日々』『老いぼれ記者魂――青山学院春木教授事件四十五年目の結末』など。

ISBN:9784006033217
出版社:岩波書店
ページ数:298ページ
定価:1340円(本体)
発行年月日:2020年08月
発売日:2020年08月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VFD
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:MBN