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岩波現代文庫 社会315

ニクソンのアメリカ

アメリカ第一主義の起源

著:松尾 文夫

紙版

内容紹介

リベラル層への強い不満を抱えた白人中産層に徹底的に迎合する内政と,中国との和解を果たし冷戦下の世界に衝撃を与えた外交.アメリカ社会に大きな変容をもたらしたニクソン政権の,したたかな論理とはどのようなものだったのか.徹底した取材からニクソンの論理に迫った旧著にその後の論文などを加えて再編集した決定版.

目次

就任式の日(はじめに)


第一章 発生/蒼ざめた出発
 1 オプションとプライオリティー
 2 ユージン・J・マッカーシー
 3 軍事的優位の錯覚
 4 「負け犬」ジョンソン
 5 ニクソン再生


第二章 賭け/南部戦略
 1 南部戦略の登場
 2 亀裂に乗じる戦略
 3 再選への青写真


第三章 迎合/ニクソン・ドクトリン
 1 「合理化」という目的
 2 米兵の血は流さない
 3 すり替え論理の落し穴
 4 自己矛盾の壁


第四章 転換/アメリカと中国
 1 原点
 2 米中と日本


第五章 崩壊/ニクソン時代の終わり
 1 自滅
 2 変身のための捨て石


付章 トランプとニクソン


解説……………西山隆行

著者略歴

著:松尾 文夫
松尾文夫(まつお ふみお)
1933年8月東京都生まれ.学習院大学卒業後,共同通信社に入社.ニューヨーク,ワシントン特派員,バンコク支局長,ワシントン支局長,共同通信マーケッツ社長などを歴任.2002年5月よりジャーナリストとしての活動を再開.2019年2月にアメリカで亡くなる.『銃を持つ民主主義――「アメリカという国」のなりたち』(小学館,日本エッセイスト・クラブ賞),『オバマ大統領がヒロシマに献花する日』(小学館),『アメリカと中国』(岩波書店)など.

ISBN:9784006033156
出版社:岩波書店
判型:文庫
ページ数:416ページ
定価:1620円(本体)
発行年月日:2019年10月
発売日:2019年10月18日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JP
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:NH