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岩波現代文庫 文芸321

上方落語ノート 第三集

著:桂 米朝

紙版

内容紹介

上方落語をはじめ広く芸能・文化に関する論考・考証を収め、桂米朝の代表作として名高い『上方落語ノート』の第三集を文庫化。「コトバ、それからそれへ」「幕末の落語家のマクラ」「先輩諸師のこと」「不易と流行」「天満・宮崎亭」「考証断片・その三」「寄席の楽器類」「ネタ裏おもて・その三」など収録。全四集。解説・廓正子

目次

 序

コトバ、それからそれへ

浪速新内という噺し家

幕末の落語家のマクラ

先輩諸師のこと
 初代春團治の十六ミリ
 春團治の放送事件
 桂文枝の義太夫落語
 三代目福松
 橘家小圓太
 鞍馬天狗の小父さんは
 二代目米朝のこと
 古いもの二篇(①猫の災難/②亡師の遺稿より)
 柳亭左龍のこと

不易と流行
 不易と流行
 さし、節用集など
 一升瓶と一升徳利
 ちょっとした改革
 おうこ・天秤棒

天満・宮崎亭

騒人社の全集について
 落語家の人気投票
 速記の内容
 残念なこと

逸話三篇
 小味な幕切れ
 三木助とひやしそうめん
 羽織綺語

考証断片・その三
 全集の訂正
 風の神の番付
 お時間という言葉
 昔の照明
 猫八のビラ
 古典ことば考
  ゴキブリの語源
  〝きぬた〞について
  ホーホーほらの貝
  くゎひん・けつひん
  唐物屋
  よなともよぎ
  山猫
  舞妓
  ボーン
  馬車馬
  たまってん
  寄合酒の歴史
  ほいろ

寄席の楽器類

お山の勧進帳

軽口「一七」

ネタ裏おもて・その三
 ペダンティック道灌
 「くしゃみ講釈」のサゲ
 サゲばなし
  「盗人の仲裁」のサゲ
  「箒屋娘」のサゲ
  「猫の忠信」の趣向
  文字でみる小咄

閑話・夜話
 謡曲の笑い
 むかしの戯れ書
 漫才師のテーブル掛け
 文豪の小便
 おめこの語源
 挿話五題
  クシとカンザシ
  さんま・サエラ
  桂南天の挨拶状
  林家三平という名前
  鉢山かか

 解 説……………廓 正子

著者略歴

著:桂 米朝
桂 米朝 (Beicho Katsura 1925–2015)
落語家。重要無形文化財保持者(人間国宝)、文化勲章受章。作家・正岡容に師事し、その勧めで四代目桂米團治に入門、三代目桂米朝を名のる。六代目笑福亭松鶴らとともに、戦後上方落語の復興に尽力した。上方芸能研究・評論でも定評がある。主な著書に『落語と私』(ポプラ社、のち文春文庫)、『上方落語ノート』全四集(青蛙房、のち岩波現代文庫)、『桂米朝集成』全四巻、『桂米朝座談』1・2、『桂米朝句集』(以上、岩波書店)、『米朝落語全集』(創元社)など多数。

ISBN:9784006023218
出版社:岩波書店
判型:文庫
ページ数:290ページ
定価:1120円(本体)
発行年月日:2020年06月
発売日:2020年06月18日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:ATX