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岩波新書 新赤版 1954

マルクス・アウレリウス 『自省録』のローマ帝国

著:南川 高志

紙版

内容紹介

マルクス・アウレリウスの生涯は、「哲人皇帝」にふさわしいものであったのか。終わらない疫病と戦争というローマ帝国の実態のなかに浮かび上がるのは、心労を重ねながらも、皇帝の職務をひたむきに遂行しようとする人間の姿であった。歴史学の手法と観点から、『自省録』の時代背景を明らかにすることで、賢帝の実像に迫る。

目次

 プロローグ――歴史の中の『自省録

第一章 自分自身に――『自省録』のマルクス・アウレリウス

第二章 皇帝政治の闇の中で――若き日のマルクス・アウレリウス

第三章 宮廷と哲学――即位前のマルクス・アウレリウス

第四章 パンデミックと戦争の時代――皇帝としてのマルクス・アウレリウス

第五章 死と隣り合わせの日常――マルクス・アウレリウスが生きたローマ社会

第六章 苦難とともに生きること――マルクス・アウレリウスの生き方

 エピローグ――『自省録』のローマ帝国

 あとがき

 図版典拠
 参考文献
 本書関連年表

著者略歴

著:南川 高志
南川高志(ミナミカワ タカシ)
1955年三重県生まれ.1979年京都大学文学部卒業.84年京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学.博士(文学).
西洋古代史専攻.
京都大学名誉教授,佛教大学特任教授.
著訳書に,
『ローマ皇帝とその時代――元首政期ローマ帝国政治史の研究』(創文社,1995年),『ローマ五賢帝――「輝ける世紀」の虚像と実像』(講談社現代新書,1998年[講談社学術文庫,2014年]),『海のかなたのローマ帝国――古代ローマとブリテン島』(岩波書店,2003年[増補新版,2015年]),ピーター・サルウェイ『古代のイギリス』(翻訳,岩波書店,2005年),『新・ローマ帝国衰亡史』(岩波新書,2013年),『B.C. 220年――帝国と世界史の誕生』(編著,山川出版社,2018年),『378年――失われた古代帝国の秩序』(編著,山川出版社,2018年)ほか.

ISBN:9784004319542
出版社:岩波書店
判型:新書
ページ数:220ページ
定価:860円(本体)
発行年月日:2022年12月
発売日:2022年12月22日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QDHA
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:QDX