岩波新書 新赤版1337
原発訴訟
著:海渡 雄一
紙版
目次
はじめに──「原発訴訟」とはなにか
❖日本の原発の種類
第1章 原発の安全性を問う
1 行政訴訟の枠組み──伊方最高裁判決の意義
2 矛盾に気づき始めた裁判官たち
3 初の原告勝利判決──もんじゅ控訴審判決
4 逆転敗訴のもんじゅ最高裁判決
5 もう一つの勝利判決──志賀原発2号炉金沢地裁判決
第2章 原発は大地震に耐えられるか
1 浜岡原発訴訟──静岡地裁判決までの経緯
2 最高裁のダブルスタンダード──柏崎原発訴訟
3 核燃料サイクル施設の危険性──青森県六ヶ所村
4 地震・活断層と各地の原発
a 北海道・泊原発
b 青森・大間原発
c 東北太平洋沿岸
d 福井・敦賀湾一帯
e 島根原発
f 山口・上関原発
g 愛媛・伊方原発
h 佐賀・玄海原発
i 鹿児島・川内原発
第3章 福島原発事故と東京電力
1 東京電力の危険な“体質”
a 再循環ポンプ損傷事故
b プルサーマルをめぐる闘い
c 東電トラブル隠しと刑事告発
2 本当に「想定外」だったのか
3 被災者のための損害賠償──ADRの積極活用を
第4章 被曝した労働者、住民たち
1 原発と労災
a 浜岡原発作業員の労災認定
b 考慮されなかった内部被曝
c 労災認定でも損害賠償は認められず
2 東海村JCO臨界事故・健康被害裁判
3 被曝住民と労働者の権利確立を
❖高木仁三郎先生と原子力訴訟
終章 脱原発のための法的課題 ──福島原発事故を最後とするために
1 司法の失敗
2 原子力安全行政をどう改革するか
3 脱原子力へ──いま、すべきこと
あとがき