岩波新書 新赤版1035
新型インフルエンザ
世界がふるえる日
著:山本 太郎
目次
プロローグ──渡り鳥の死
第1章 いま私たちの住む世界─「適切な危機感」を共有するために─
緊急事態発生
過去からの「贈り物」?
渡り鳥コネクション
鳥インフルエンザウイルスがヒトに適応したとき
世界的流行は周期的に出現する
世界的流行は新型ウイルスが引き起こす
シフトとドリフト
インフルエンザ流行を規定するもの
新型インフルエンザの流行は自然に終息する
いま私たちが置かれている状況
第2章 歴史のなかのインフルエンザ─経験・記憶・対策─
歴史に現われたインフルエンザ
スペイン風邪──史上最悪のインフルエンザ
悲劇の幕が開いた
アフリカ大陸へ上陸
アフリカでの流行拡大
インド──最も大きな被害を受けた国
そのとき日本では
アジア風邪──一九五七~五八年
香港風邪──一九六八~六九年
一九七六年、アメリカからの教訓
過去のインフルエンザ流行から学ぶこと
第3章 ウイルスとの共生を考える医学へ─生態系のなかで─
インフルエンザウイルスとは
新型インフルエンザウイルスが出現する仕組み
インフルエンザウイルスの感染・複製
強毒型と弱毒型
感染経路と潜伏期間
熱帯地域での流行
インフルエンザウイルス発見小史
ウイルスとヒトの適応
HIV─1とHTLV─1が語ること
ウイルスの適応段階
ウイルス感染症と人々の行動や暮らし
共生鍵
医療生態学の視点から
第4章 新型インフルエンザにどう対応するか─国境を越えて─
アジア経済に与える影響
インフルエンザ対策計画
新型インフルエンザ出現以前の対策
国際保健規則──半世紀ぶりの改正
新型インフルエンザウイルス出現期に必要なこと
パンデミック期の対策
ポストパンデミック期の対策
新型インフルエンザに国境はない
エピローグ──もうひとつの世界
あとがきに代えて
参考文献・資料