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岩波新書 新赤版977

日本の地震災害

著:伊藤 和明

紙版

目次

はじめに

第1章 関東大震災
 1 史上空前の地震災害
 相模トラフ巨大地震/猛火がまちを包んだ/荒れ狂った火災旋風
 2 津波災害と土砂災害
 大津波が襲来した/小学生の津波体験記/多発した土砂災害/根府川の悲劇
 3 流言が招いた混乱
 さまざまな流言の発生/“朝鮮人暴動騒ぎ”

第2章 断層出現! ──昭和初期の内陸直下地震──
 1 北丹後地震
 直下地震の脅威/地震断層が出現した
 2 北伊豆地震
 壊滅した村々/丹那断層が動いた/目立った土砂災害/丹那断層の活動度

第3章 戦争に消された大震災
 1 東南海地震
 愛知・静岡の被害/諏訪市の“飛び地的”被害/熊野灘沿岸に大津波/戦局悪化のなかで/隠された大震災
 2 三河地震
 直下地震による惨状/疎開学童の悲劇/制約された地震調査
 3 相次ぐ南海トラフ巨大地震
 南海地震の発生/南海トラフ巨大地震の発生予測

第4章 環境改変が招いた都市災害
 1 新潟地震
 震源は粟島沖/燃えつづけた石油タンク群/液状化災害の発生/旧河道が液状化を招いた/地震予知への第一歩
 2 宮城県沖地震
 近代都市を襲ったM7・4/新興住宅地に集中した地盤災害/切迫する次の宮城県沖地震

第5章 大津波襲来! ─三陸沿岸と日本海沿岸の地震津波─
 1 昭和三陸地震津波
 大津波に洗われた三陸沿岸/巨大防潮堤の建設
 2 チリ地震津波
 津波が太平洋を渡ってきた/地津波への警報体制
 3 日本海中部地震
 大津波襲来/ 「日本海側には津波はこない」?/遠足児童の悲劇/一女性の機転/顕著だった地盤の液状化
 4 北海道南西沖地震
 津波がまちをさらった/日本海中部地震の体験が活きた?/“津波てんでんこ”/津波による火災も発生

第6章 山地激震! ─山崩れの脅威─
 1 伊豆半島の二つの地震
 伊豆半島沖地震/伊豆大島近海地震/被害を拡大した人災的側面
 2 長野県西部地震
 山が大崩壊を起こした/谷がすべて破壊された
 3 新潟県中越地震
 活褶曲地帯で地震発生/新幹線が脱線した/多発した地すべり、斜面崩壊/深刻な後遺症/問われる山村の孤立化対策

第7章 都市を壊滅させた直下地震
 1 鳥取地震
 鳥取平野直下の地震/手記に見る鳥取市の惨状/壊滅した鳥取市/戦時下の大地震/九年後の鳥取大火
 2 福井地震
 福井平野の直下で断層が動いた/福井地震から兵庫県南部地震まで
 3 阪神・淡路大震災
 震度7の衝撃/都市の複合災害/問われた建築物の耐震性/自然は警告していた

おわりに
20世紀以降のおもな被害地震

ISBN:9784004309772
出版社:岩波書店
判型:新書
ページ数:208ページ
定価:700円(本体)
発行年月日:2005年10月
発売日:2005年10月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JKS