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岩波新書 新赤版102 新赤版 102

原発はなぜ危険か

元設計技師の証言

著:田中 三彦

紙版

目次

第一部 福島四号原発・原子炉圧力容器 ゆがみ矯正事件

第一章 どうゆがみ、どう矯正されたか
 福島四号・原子炉圧力容器
 ゆがんだ原子炉圧力容器
 応力除去焼鈍
 真 円 度
 矯正作業への関与
 関係者の緊張
 矯正の原理
 IBM370
  「明日は仏滅か?」

第二章 「六・二八シンポジウム」の周辺
 六・二八シンポジウム
 発言の動機
 日立との議論
 何のための法規か

第二部 “運転中の原発”の安全性

第一章 理論的構築物の矛盾
 基準に雲泥の差
 安全係数を下げられた原子炉
  「理論主義」の導入
 “きゃしゃな”構造
 基準・指針の整備の意味

第二章 原発の老朽化1──圧力容器の中性子照射脆化
 重大事故・仮想事故
 もろくなる原子炉圧力容器
 脆性破壊
 NDT温度
 四つの条件
 原子炉圧力容器の脆性破壊の可能性
 三年間でNDT温度が一〇四度C上昇した!
 恐ろしい「PTS」
 ショッキングな報告書
 緩められた規制値
 批判精神が機能しない日本の専門家集団

第三章 原発の老朽化2──理論主義の危険
 熱荷重条件図
 “勘”を求められる熱応力解析
 詳細応力解析の問題
 こんな事故がなぜおきる
 福島三号機再循環ポンプ破損事故
 ひび割れを許す運転
 浜岡一号機原子炉圧力容器漏洩事故

第三部 原発に象徴されるもの
 技術論の役割と限界
 二つの価値の枠組み
 閉鎖系と快適さ
 パッシヴ・ソーラー

あ と が き

ISBN:9784004301028
出版社:岩波書店
判型:新書
ページ数:224ページ
定価:700円(本体)
発行年月日:1990年01月
発売日:1990年01月22日