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1961 アメリカと見た夢

著:堀田 江理

紙版

内容紹介

ケネディ政権下、理想に燃えるアメリカをバスで横断した日本の青年たちがいた。彼らは何を見て、何を見なかったのか? トルーマンやRFKとの出会い、南部を行く「人種隔離」バス……半世紀を超えた今、その足跡をたどり、光と影の相克する「帝国」の実像、そして凋落の日米戦後史を見つめなおす。著者初の日本語での書き下ろしエッセイ集。

目次

まえがき

第Ⅰ章 99ドル99日間全米バス旅行
 分岐点としての1961/素晴らしい新世界!/「アメリカ帝国主義の手先」/「招かれた帝国」とその行方

第Ⅱ章 トルーマンの原爆
 荒野を駆る/カウボーイ伝説/アメリカのハート/「降伏調印書を見ていくか?」/記録と記憶のはざま/明子さんのピアノ

第Ⅲ章 憧れの「国際人」
 第二都市病/アメリカン・スタンダード/自由を我等に/イライザの受難/ボストンで、国際関係を考える/ニューヨーク、ニューヨーク

第Ⅳ章 一滴の血
 都へ/「イン、アップ、アウト」/肌色の問題/フリーダム・ライダーの道のり/『アラバマ物語』/非人間か、透明人間か

第Ⅴ章 宴のあと
 ニューオーリンズの創造/奴隷制のまたの名/リオグランデを越えて/日本初の「プライバシー裁判」

第Ⅵ章 東は東、西は西
 壮大かつ単調な絶景/「日本人疑惑邸宅」/強制収容所、それは人生劇場/ジャパニーズ・アメリカン・ドリーム

第Ⅶ章 消えた真珠湾攻撃記念日
 六〇〇〇マイル、慈悲の旅/ある判事の一生/船出/コミュニストの見たアメリカ/宣教衝動/消えた真珠湾攻撃記念日/太平洋序曲

あとがき
図版提供一覧
主要参考文献

著者略歴

著:堀田 江理
堀田江理(ほった えり)
歴史研究者。1971 年東京生まれ。プリンストン大学歴史学部卒業。オックスフォード大学より国際関係修士号、同博士号を取得。オックスフォード大学、国立政策研究大学院大学、イスラエル国立ヘブライ大学などで教鞭をとり、研究、執筆活動を継続する。Japan 1941 : Countdown to Infamy(2013 年、Knopf)、日本語版『1941 決意なき開戦──現代日本の起源』(2016年、人文書院、第28回アジア・太平洋賞特別賞受賞)を上梓。著書にPan-Asianism and Japan's War 1941─1945(2008年、Palgrave Macmillan)、訳書にイアン・ブルマ『暴力とエロスの現代史──戦争の記憶をめぐるエッセイ』(2018年、人文書院)などがある。日英米メディアへの寄稿多数。本書が初の日本語での書き下ろし著作となる。

ISBN:9784000615006
出版社:岩波書店
判型:4-6
ページ数:294ページ
定価:2700円(本体)
発行年月日:2021年11月
発売日:2021年11月29日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WTL
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:WTR
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:1KB