検証 日本の組織ジャーナリズム
NHKと朝日新聞
著:川崎 泰資
著:柴田 鉄治
内容紹介
取材・制作の現場で,何が起きているのか
目次
対談 なぜNHKと朝日新聞なのか
――弱体化する組織ジャーナリズムを考える
第I部 漂流する公共放送――NHK
第1章 独裁体制に蝕まれるNHK
1 海老沢会長3選と不祥事の続発
2 海外支局も地方局も
3 受信料の持ち逃げまで発覚
4 国会質疑の中継拒否
第2章 「知る権利」踏み躙る隠蔽体質
1 「神の国発言」の指南書事件
2 NHK記者への疑惑
3 内部から匿名情報
4 箝口令で逃げに終始
第3章 イラク戦争報道とNHK
1 戦争の実態を伝えなかったNHK
2 「従軍記者」という名の米軍広報
3 逃げ出した日本のメディア
4 報道規制
第4章 なぜ番組を改竄したのか
1 女性国際戦犯法廷――問われる戦時性暴力
2 改竄・改変へ
3 消された映像・隠された真実
4 片や「倫理違反」,片や「下請け」に賠償命令
第II部 萎縮するリーディング・ペーパー――朝日新聞
第5章 新聞論調の2極分化のなかで
1 「比べて読むと面白い」
2 2極分化は80年代から
3 読売・朝日の憲法対決
4 9.11からイラク戦争でさらに先鋭化
第6章 有事法制と朝日新聞
1 アフガン攻撃での論調のぐらつき
2 第2の「ぐらつき」――有事法制支持の衝撃
3 北朝鮮脅威論で推進派が勢いづく
4 「ウィングを広げるために」と言うが
5 第3の「ぐらつき」に?――憲法は大丈夫か
第7章 北朝鮮,中国報道のトラウマ
1 北朝鮮報道で謝罪に次ぐ謝罪
2 朝日は北朝鮮に常に甘かったのか
3 幹部がたびたび金日成主席と単独会見
4 「朝日(ちょうにち)新聞」の嘲笑,なぜ
5 中国・文革報道の誤り
第8章 時に迷走する論調,歴史認識
1 40年前の「右傾」危機
2 歴史認識が問われた花田事件
3 「言論の自由」は毅然として守れ
第III部 空洞化する日本の組織ジャーナリズム
第9章 メディアの敗北――西山事件からの30年
1 あるテレビ・ドキュメンタリー
2 取材方法はどこまで許されるのか
3 身分を偽っての「おとり取材」の是非は
第10章 創価学会のメディア支配
1 言論・出版妨害事件
2 「金(かね)縛り」のメディア支配
3 「大量広告」と番組提供で懐柔
第11章 暴走する地上波デジタル放送――偽りの国策
1 テレビが粗大ゴミになる日
2 「国策」デジタル化の実態
3 集中排除規制の緩和と地方局
第12章 歪められる世論調査報道
1 調査結果を隠す
2 設問を操作して誘導する
3 「慎重に」は使ってはならない言葉
4 改憲の世論調査をどう設計するか
提言 これからどうすべきか
あとがき
ISBN:9784000242325
。出版社:岩波書店
。判型:4-6
。ページ数:224ページ
。定価:2200円(本体)
。発行年月日:2004年12月
。発売日:2004年12月21日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KNTP2。