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TPPと食料安保

韓米FTAから考える

著:中村 靖彦

紙版

目次

 はじめに

第一章 聖域論争の空しさ
 「聖域」って何ですか?
 TPPとは?
 日本も関わることに
 アメリカの意志
 アメリカ主導への懸念
 ウエーバーって何ですか?
 決断した自民党政権
 「辞退も辞さず」とは?
 聖域の仕分けは可能か?
 自由化率をどう見るか
 公約とJファイル
 7人と100人
 食料安保の観点から

第二章 韓国FTA大国への道
 「農業は撤退だね」
 農業者は悩む
 反対運動の挫折
 FTA大国への道
 IMF経済危機
 弱肉強食の世界
 WTOからFTAへ
 TPPへも参加か?

第三章 韓米FTA その全体像
 スーパーの肉売場で
 韓牛――韓国が誇る牛
 牛肉の関税は撤廃!
 牛肉以外の合意事項は?
 ローンスター事件とは?
 え,たばこまでISD?
 禁煙運動が盛んな国々
 各地で頻発する訴訟
 お金といのち,もう一つのFTA
 営利病院への流れ
 韓米FTAとの関連
 後発医薬品についての議論
 遺伝子組み換え作物の扱い
 交わされた秘密の覚書
 BSEと食品添加物

第四章 韓国農業は壊滅するか
 「村よ泣くな」
 当時の韓国の国内情勢
 農村現場への全国行脚
 自由化への空気が変わった
 韓米FTAの先に
 韓国農業をダメにする十ヵ条
 韓国農業は壊滅せず
 フードポリス――もう一つの支援
 北東アジアのハブ
 釜山新港の壮大な計画

第五章 韓国綱渡りの農業政策
 国内の農地は危機に
 揺れ動く韓国の農地
 海外の農業開発
 高齢・零細農家への支援

第六章 TPP後の日本農業(1)――生産調整問題
 遅すぎたきらいはあるが
 生産調整をどうするか?
 もう強制ではないはず
 改革の方向は?
 2013年秋のコメ改革案

第七章 TPP後の日本農業(2)――農地問題
 農地は誰のもの?
 担い手に農地を
 管理機構を上手に利用すれば
 遊休農地の解消のために
 農地は公共の財産
 試論・農地公有化論について

第八章 TPPの時代と食料安保
 食料自給率の呪縛
 真の食料安全保障政策を目指して
 農業経営の支援と消費者の利益と
 食料安保――国民の関心は
 「先生! 主食って何ですか?」
 聖域を守るだけでは

 あとがき

著者略歴

著:中村 靖彦
中村靖彦(なかむら やすひこ)
1935年仙台市に生まれる.1959年東北大学文学部卒業.NHKに入り,教育局農事部などを経て,解説委員になり,農業・食料問題の分野を担当.米価審議会委員などを歴任.
現在―東京農業大学・女子栄養大学客員教授.
著書―『食の世界にいま何がおきているか』,『狂牛病』,『ウォーター・ビジネス』,『日本の食糧が危ない』(以上,岩波新書),『シカゴファイル2012』,『遺伝子組み換え食品を検証する』,『コメ開放』(以上,日本放送出版協会),『ニッポン食卓新事情』(群羊社),『コンビニファミレス回転寿司』(文春新書),『日記が語る日本の農村』(中公新書)ほか.

ISBN:9784000240437
出版社:岩波書店
判型:B6
ページ数:160ページ
定価:1300円(本体)
発行年月日:2014年01月
発売日:2014年01月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KN
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:TV
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:NH