帝政民主主義国家 ロシア
プーチンの時代
著:中村 逸郎
紙版
内容紹介
大統領を慈父たる皇帝と仰ぐ市民生活の実像
目次
序章 「皇帝」プーチンに直訴する人びと
第一章 「皇帝」プーチンの登極――「官」「軍」「民」が支える「帝政民主主義」――
1 プーチンへの政権移譲の日
2 民衆の救済者としての「慈父たる皇帝」
3 階層分化と公共サービスの破綻
4 問われる支配者の「人格」
5 IT帝政とマスコミ統制
第二章 プーチンの行政革命――連邦支配の強化――
1 機動性の追求
2 上意下達による地方支配の強化ち財政関係
3 地方自治体の形骸化と二重権力
第三章 公共性をめぐる葛藤――脆弱な生活基盤――
1 劣悪な共同生活
2 軽視される社会的合意
3 切り崩される公共性
4 地域社会における貧富の差
第四章 法支配の形骸化――地方役人に追い詰められる住民――
1 官僚主義の狭間に取り残される住民
2 脅かされる安全な生活
3 破棄される公約
4 大統領への直訴状
第五章 政財界の癒着――諦めの底に沈み行く住民たち――
1 悪化する社会インフラ
2 官僚と投資家の裏取引き
3 住民組織の結成
4 見せかけの民主主義
終章 両刃の剣を操る「皇帝」――ポピュリズムの強さと脆さ――
あとがき
文献と一次資料