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砂糖のイスラーム生活史

著:佐藤 次高

紙版

内容紹介

「もの」を通して描くユニークなイスラーム史

目次

 プロローグ
  砂糖から見たイスラーム生活史の可能性
  アラブ詩のなかの砂糖――人気の甘味料
  研究史と本書のねらい
  史料の性格――アラビア語史料が語る世界

第1章 砂糖生産のはじまりと拡大
 1 砂糖生産の起源と西アジアへの伝播
 2 砂糖きび栽培の拡大――イランからエジプトへ
 3 地中海・マグリブ・アンダルシア地方への拡大

第2章 赤砂糖から白砂糖へ――製糖の技術
 1 ヌワイリーが記す砂糖きびの栽培法
 2 ヌワイリーが記す砂糖の製法
 3 マルコ・ポーロの記述をめぐって

第3章 ラクダと船に乗って――商品としての砂糖
 1 カルフ地区のにぎわい――バグダード
 2 エジプト製糖業の興隆
 3 砂糖商人のごまかし――カイロ
 4 「ヒスバの書」を読む

第4章 砂糖商人の盛衰
 1 ゲニザ文書の世界から――ユダヤの砂糖商人
 2 カーリミー商人と砂糖
 3 ハッルービー家の繁栄と没落

第5章 薬としての砂糖
 1 イブン・アルバイタールの『薬種・薬膳集成』から
 2 バイバルスの侍医イブン・アンナフィース
 3 疫病の流行と砂糖――繁盛する生薬商(アッタール)

第6章 砂糖と権力――賜り品と祭の品
 1 粗糖の館(ダール・アルカンド)
 2 ラマダーン月の砂糖
 3 宴席と慈善の品
 4 スルタンのメッカ巡礼と砂糖

第7章 食生活の変容
 1 カリフ宮廷の食事――バグダードの料理書から
 2 『千夜一夜物語』のなかの砂糖
 3 アラブ薬膳書にみえる砂糖
 4 子供向けの「つり砂糖菓子」

 エピローグ
  エジプト産砂糖の復活
  カリブ海・南米への製糖法の伝播
  コーヒー・紅茶と砂糖との出会い
  現代イスラーム社会のコーヒー・紅茶・砂糖

 あとがき
 用語解説
 注
 史料と参考文献
 索引

ISBN:9784000230230
出版社:岩波書店
判型:4-6
ページ数:304ページ
定価:3200円(本体)
発行年月日:2008年12月
発売日:2008年12月19日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TDCT