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景気変動と時間

循環・成長・長期波動

著:加藤 雅

紙版

内容紹介

景気変動のメカニズムを明らかにする

目次



第1章 景気変動研究の方法論
 第1節 社会科学一般の方法論(科学史の教訓)
第2節 景気変動の基本について
第3節 波動にかんする基本的な考え方
第4節 規模にかんする収穫逓増について
第5節 観測問題について
第6節 長期波動にかんする規範的事実
第7節 筆者の歴史の見方について
  付論1 時間について
付論2 経済学における時間の扱い

第2章 景気変動理論の考察
 第1節 ストック調整の原理
第2節 乗数―加速度原理
第3節 スルツキー効果(合理的期待形成の理論)
第4節 景気反転の可能性が時間とともに増すという仮定
第5節 過剰能力説
第6節 長期波動は実物的な現象か,価格面だけの現象か

第3章 シュンペーターの景気変動理論――ジュグラー波の変動理論
 第1節 技術革新の「群生」
第2節 ジュグラー波の景気の上方転換の原因
第3節 ジュグラー波の景気の下方転換の原因
第4節 ストック調整による説明
第5節 景気変動の規則性について
第6節 長期波動の原因としてのシュンペーターの理論―技術革新について―
  付論 技術革新の歴史による説明

第4章 マルクスとマルキストの景気循環理論
 第1節 マルクスの恐慌に関する考え方
第2節 マルクスの議論の問題点――利潤率低下の法則
第3節 マルクス主義理論のその後の発展
  付論 カタストロフィの理論

第5章 景気変動論と社会
 第1節 スクレパンティの議論
第2節 社会的な景気変動論

第6章 景気循環の国際波及
 第1節 輸出と景気循環
第2節 実物面に影響する他の原因
第3節 金融的な波及のプロセス
第4節 期待の変化がもたらす波及

第7章 景気変動論と政治
 第1節 覇権国の交代の議論
第2節 アメリカの政治サイクルのクロノロジー
第3節 日本のコンドラチェフ波と政治変動

第8章 景気循環のクロノロジーの決定
 第1節 キチン波のクロノロジー
第2節 ジュグラー波のクロノロジー
第3節 コンドラチェフ波のクロノロジー

第9章 内生的成長理論について
 第1節 Solow-Swan Modelの問題
第2節 成長と雇用・賃金の関係
第3節 最近における内的成長理論への疑問

第10章 最近の経済問題
 第1節 グローバリゼーションは崩壊するか?
第2節 日本の財政赤字と家計貯蓄の関係について
  付論 家計の金融資産についての補足
  第3節 1990年代の日本のデフレーションについて
――ケインズ『貨幣論』との比較

終 章 一つの仮説としての長期波動理論
 第1節 繰り返される「バブル」――進歩は根拠のない概念
第2節 生物学の発展――生物としての人間
第3節 世代の交代
第4節 人々の寿命と社会

結 語
編者あとがき
参考文献/索引

ISBN:9784000227636
出版社:岩波書店
判型:A5
ページ数:232ページ
定価:5200円(本体)
発行年月日:2006年12月
発売日:2006年12月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KFFJ