内容紹介

本書は、コロナ禍の大きな教育の変化状況を受け、様変わりした国際教育、グローバル人材育成教育の取組を、特に本学の好事例を対象に広く発信しようとするものである。現在、産業界や教育業界において、ICTをはじめとするデジタル・テクノロジーを応用した学びの形が、コロナ禍以前よりも一層受入れられはじめ、そしてニューノーマルにおいて不可欠な要素となろうとしている。オンラインでの国際教育自体はパンデミック以前から存在していたが、パンデミックを契機として少なくとも日本を含む先進諸国や一部の新興国の間で日常的にオンライン・メディアを大学教育全般に活用するためのインフラが幅広く整ったことで、国際教育においてもオンライン活用の可能性が急速に広がった。コロナ禍の収束の目途がようやく見えつつある今、緊急事態の対応策として台頭した新しい教育の形が、今後、どのような存在となって定着していくのか（またはいかないのか）、そして、大学教育を担い、人材育成に関わる者として、どうしていくべきなのか、大学教育そのものの意義と共に再検討し提案していく必要があると言える。本刊で編集する各章は、コロナ禍期、ポスト・コロナ禍期の記録でもあり、近未来の日本の国際教育の羅針盤となる情報が詰まっている。