次の震災について本当のことを話してみよう。
著:福和伸夫
内容紹介
南海トラフ地震は「来るかもしれない」のではなく「必ず来る」! 日本人の2人に1人が被災者に!? 関東大震災の「火災」 阪神・淡路大震災の「家屋倒壊」 東日本大震災の「津波」 これらを同時に経験するかもしれない。 首都圏を襲う大地震も懸念される! 【次の震災の光景】 街は津波に襲われたところと、火災で燃えているところと両方の惨状が広がる。 あまりたくさんの家が壊れているので、避難所には入れない。人々はヨレヨレの格好で郊外に歩いていく。 行き倒れになっている人を助けることもできない。電気もガスも水道もすべてが途絶。 …衛生状態も悪化の一途。街には強烈な腐臭が漂う。 【危うい大都会】 入り江を埋め立てた東京・日比谷、丸の内の地盤はズブズブ。関東大震災では丸の内のほとんどのビルが倒壊した。 スイスの再保険会社が公表した自然災害危険度が高い都市ランキングで「東京・横浜」はワースト1。 大阪・中之島は高波や津波の時どう対処するのか。名古屋駅前も軟弱地盤。 林立する超高層ビルの安全性は十分には検証されていない。 【40年の空白】 戦後40年、高度成長期に大都市で大きな地震がなく、日本は経済成長を遂げた。 この間、電気、燃料、水道、通信網が高度に発達し、それを基盤にした社会に日本人は生きている。 次の巨大な地震はそれらをすべてストップさせて容易に回復できないという、過酷な事態をもたらす可能性がある。 東海・東南海地震が起きたら、世界はその後に南海地震が続くと警戒し、日本は売り叩かれる。世界恐慌につながる。
目次
まえがき 【序章 見たくないものを見る】 私の東京出張 次の震災は「破滅的」 『シン・ゴジラ』が描いた災害 映画が伝える日本人のメッセージ ▼地盤と大都会 「たらい」に浮く大都会 日比谷、丸の内は入り江だった 谷底を走る中央線 危険度世界一 ▼危うい建物 「プリン」と「お菓子」で分かる建物と地盤 地盤の周期、建物の周期 熊本地震、激震被害の正体 「南向き建物」の弱点 【2章 次の大震災の光景】 ▼二つの大震災の真実 神戸から聞こえた悲鳴 死者の8割、家の下敷き 専門家が受けた計り知れないショック 役所も消防も機能麻痺 ▼南海トラフ地震の地獄絵 新幹線走行中の激震 国民の半数が被災者になる 大空襲並みの惨状が各地に 木造密集地の火災は止められない 【3章 「未曾有」は繰り返す】 ▼歴史を変えた地震 真田丸で描かれた二度の地震 「ドラマ」は南海トラフの活動期を描く? ロシアの戦艦も巻き込んだ津波 災害が幕末の混乱を加速 ▼「地震の神様」たちの教え 三陸地震と伊達政宗の復興事業 貞観地震と東日本大震災 歴史を軽視した福島第一原発 「稲むらの火」で命救った浜口梧陵 【4章 すぐできる対策とホンキの対策】 ▼楽しみながらの防災対策 バッグの中の防災グッズいろいろ 耐震、自立型住宅 形だけの「BCP」がダメな理由 最悪の影響を全部調べる ▼ホンネの会からホンキが生まれた 「西三河の会」であらわになった問題 70組織の「ホンネの会」が始まる 「ダイジョーブ」は大丈夫じゃない 一つ一つ考えると問題ばかり 【終章 意識を変えれば何でもできる】 「答えをもらう社会」への違和感 「言いっぱなし」はダメ 実感すれば人は変わる 「予知」は完璧でなくていい あとがき など
JP-eコード:78871536JAAA01MBJE3X
。出版社:時事通信社
。コンテンツ公開日:2020年09月17日。