出版社を探す

基礎からわかる おいしいオウトウ栽培

著:富田晃
著:米野智弥

電子版

内容紹介

開花から収穫まで僅か2ヵ月しかないオウトウの栽培管理の基本と、それら管理のベースとなる樹づくりのための樹勢診断&調整の実際技術を、山形・山梨共著で丁寧に解説。着色不良、うるみ果など高温障害対策も充実。

目次

まえがき
オウトウの生育過程とおもな栽培管理

序章 おいしいオウトウづくりの基本
――おさえておきたいポイントと生育特性
適正樹相 オウトウの理想的な生育とそこへの誘導
1 オウトウはモモ型果実
○光環境改善で葉の光合成活性を持続
○新梢基部葉の早期確保と新梢伸長のコントロール
2 適正樹相に導くには
○樹相診断と樹ごとの管理
○台木の選択も重要
○好適な樹相を保つ土づくりの役割
樹づくり 採光の勝れる樹形をつくる
1 「桜切る馬鹿・・・」の誤解
○冬に強く切るのはよくないが…
○花束状短果枝の着生と維持が大事
2 段階的に骨格枝を整理、すっきりした枝ぶりに
○樹形を変えていく場合の骨格枝配置
○最初から主幹形、開心形の場合の骨格枝配置
3 新樹形による早期多収
○採光のすぐれる開心自然形
○早期増収を目指す垣根仕立てで
気象条件 寒冷地果樹にきびしい温暖化、気象変動
1 寒冷地果樹で適地はせまい
2 温暖化と発芽・開花の前進化、結実不良
3 暖地では結実不良が問題に
4 前年夏の高温乾燥で双子果が増加
生育特性 結果習性と花芽の特徴
1 結実は花束状短果枝が主体
2 芽、花芽のつき方
○2/5葉序
○花芽分化の時期

◎オウトウ栽培のおもな用語

第1章 開園・植え付け
――作業性と果実品質を重視した樹づくり
1 園地選定と土づくり
2 苗木の植え付け
○確実な品種・系統を選ぶ
○植え付けの実際
3 苗木の自家生産
○穂木の採取から接ぎ木までの手順
○不織布ポットを使った大苗育苗
(囲み)苗木の自家増殖はできる?!
4 初期生育の確保
○3~4年生までの生育不良樹は、その後の回復が困難
○植え付け時、過剰施肥しない
○受粉樹の混植を忘れない
(囲み)旺盛な若木や成木は移植して活用も
5 樹形と仕立て方
○オウトウは光要求度が高い
○心を開ける樹形が一般的
6 遅延開心形の特徴、仕立て方
7 開心自然形の特徴、仕立て方
○仕立てる手順
○樹冠内部の明るさを保つ
8 主幹形の特徴、仕立て方
○まず樹づくりが楽な幼木をつくる
○側枝を方向づけて振り分け、作業性向上
○仕立てる手順(整枝せん定)
9 垣根仕立ての特徴、仕立て方
○おもな特徴とメリット
○仕立てる手順
10 その他の低樹高の樹形、仕立て方
○Y字整枝
○V字整枝
○平棚仕立て
(囲み)省力化をねらった海外の仕立て方


第2章 オウトウの有望品種
1 品種選択の基本
○特性を理解して選択する
○暖地で利用したい「紅秀峰」
○近年の注目品種
2 おもな品種の栽培特性
(山形県)
(山梨県)
3 おもな台木品種
○定番のアオバザクラから各種の強勢台木へ
○主流はアオバザクラとコルト

第3章 7~11月 収穫後・養分蓄積期の作業
(秋季せん定、秋肥、深耕ほか)
1 収穫後から栽培はスタートする
○秋まで健全な葉を維持、貯蔵養分を稼ぐ
○礼肥と十分な灌水で双子果も軽減
2 適正樹相とそれへの誘導
○適正樹相の判断
○山形の樹相、山梨の樹相
3 もう一つの樹勢調節=夏季(収穫後)せん定
○新梢伸長のコントロールの必要性
○枝・芽の充実、作業性の改善も
○夏季せん定のポイント
○間伐・縮伐のタイミング
4 礼肥と秋肥、深耕も
○山形県では秋肥が元肥
○山梨県の施肥体系
○土壌改良も年内早めに着手
ほか

JP-eコード:54019108x20201119469
出版社:農山漁村文化協会
コンテンツ公開日:2021年05月13日