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講談社学術文庫

最暗黒の東京

著:松原岩五郎

電子版

内容紹介

明治中期の下層民の生活を克明に記録したルポルタージュ。徳富蘇峰の「国民新聞」に連載され、明治26年11月に民友社より刊行された。文明開化に沸き、日清戦争を目前にして「一等国」入りしつつあった明治日本の帝都には、すでに都市開発と経済成長に取り残された「貧民窟」がいくつも形成されていた。「東京論」の一つの視座として、また、現代の「格差社会」を考えるためにも必読の書。巻末解説を坪内祐三氏が執筆。(講談社学術文庫)

目次

凡 例 一 貧街の夜景 二 木賃宿 三 天然の臥床と木賃宿 四 住居および家具 五 貧街の稼業 六 日雇周旋 七 残飯屋 八 貧民と食物 九 貧民倶楽部 十 新網町 十一 飢寒窟の日計 十二 融 通 十三 新開町 十四 糶 市 十五 古物買 十六 座 食 十七 朝 市 十八 十文銭の市場 十九 無宿坊 二十 最暗黒裡の怪物 二十一 日雇および部屋頭 二十二 飯食店の内訳 二十三 居酒屋の客 二十四 夜業車夫 二十五 やどぐるま 二十六 老耄車夫 二十七 生活の戦争 二十八 下層の噴火線 二十九 車夫の食物 三十 下等飲食店第一の顧客 三十一 飲食店の下婢 三十二 労働者考課状 三十三 日雇労役者の人数 三十四 蓄妻者および独身 三十五 夜 店

JP-eコード:0629228100100011000V
出版社:講談社
コンテンツ公開日:2015年03月27日