講談社学術文庫
怪物ベンサム 快楽主義者の予言した社会
著:土屋恵一郎
電子版
内容紹介
功利主義者、パノプチコン創案者。近代批判の中で忘却されたベンサム。しかし、この怪物の構想は現代にも生きている。死刑廃止、動物愛護、都市衛生、同性愛擁護、さらにはチューブによる社会通話システム、冷蔵庫……。人間を快感と欲望の中に配置し、自我の解体をも試みた男。19世紀最大の奇人啓蒙思想家の社会設計図を解読し、その背景を解明する。(講談社学術文庫)
目次
学術文庫版まえがき プロローグ ワレ、発見セリ 一七六九年・夏 第一部 愛と欲望の監視建築 パノプチコン・ハーレム 暴露する「父」 第二部 不条理な世界に抗する 迷子のように 建築についての余録 ゴシックの城 キューバのパノプチコン 第三部 「改革」の世紀=一八世紀 貴族の館 様々な分身 夏の訪問者たち 一七八一年・夏の終わり 功利主義者の社会イメージ 英語による最初の同性愛擁護論 第四部 ロシアという経験 ロシアン・コネクション ミタウのアダージョ ロシア到着 シベリアからの手紙 宮廷恋愛 クリチェフの連続体 経済学と性の言説 第五部 社会工学技師 イギリスに帰りて 田園生活者のフランス革命 いいだしかねて 法建築学 エピローグ 一八〇〇年 参照文献註記 あとがき
JP-eコード:0629209200100011000T
。出版社:講談社
。コンテンツ公開日:2015年05月01日。