講談社学術文庫
満洲 マンチュリアの起源・植民・覇権
著:小峰和夫
内容紹介
ヌルハチの決起に始まり北京に都を置いた清朝にとって、満洲は聖なる「封禁の地」だった。しかし漢族の入植で満漢の一体化は進み、辛亥革命の後は日中米英露が覇権を争う。狩猟採集を生業とした女真族の故地は、いかにして「中国の一部」となり、「極東の火薬庫」と化したのか。「満珠」建国から「満洲国」崩壊へと至る、世界史の中のマンチュリア通史。(講談社学術文庫)
目次
はじめに 第一章 誕 生 清朝と満洲の由来 『韃靼漂流記』 一 明の満洲経略と女真族 女真族/朝貢貿易/女真社会の変動 二 女真族の統一と独立 満珠=満洲の登場/満珠から大金への発展/奴隷制から農奴制へ/明の滅亡と清の中華侵攻 第二章 封 禁 清朝の満洲保護主義 聖祖康熙帝の深謀 一 清の版図 中華および塞外の征服/征服王朝の統治原理 二 満洲の荒廃と再建 満洲の空洞化/遼東招民開墾政策/満洲の土地体系/軍政施行 三 満洲封禁政策 満洲封禁の精神/漢族の満洲移住/満洲封禁政策の展開 四 満華一体化の兆し 漢族移住増大の背景/満華貿易の成立 第三章 開 港 満洲の世界市場編入 『牛荘行見聞録』 一 ヨーロッパ人のアジア進出 香料と銀/「森の真珠」貂/茶と阿片/清国内乱 二 国際舞台への満洲の登場 ロシアの極東南下/営口開港/タタール=韃靼からマンチュリア=満洲へ 三 営口貿易の開始 初期営口貿易の状況/日満大豆貿易の夜明け 第四章 変 貌 漢族の植民と産業発達 パラディウスの見聞 一 漢族植民の進展 ほか
JP-eコード:0629203800100011000G
。出版社:講談社
。コンテンツ公開日:2014年11月28日。