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講談社学術文庫

チーズのきた道

著:鴇田文三郎

電子版

内容紹介

「乳の生化学」の第一人者が明かす、チーズの起源と分類法、そしてそれらを育んだ風土。栄養価が高く保存性に優れたチーズを、各地の部族は、その存亡をかけて育ててきた。モンゴルのホロート、古代ローマのチーズ菓子、フランスのカマンベール、日本の酥(そ)など、古今東西の文献を渉猟し、乳文化を実地に探訪。「人類にとっての食文化」に考察は及ぶ。(講談社学術文庫)

目次

はじめに チーズ学事始め  初めての出合い  チロル、伝統ある自家製もの  スイスのチーズ教育 他 チーズ文化の起源  五体壮健、無比長寿の仙薬なり  仏典に記された「乳」と「酪」と……  カルピスの語源「酥」「醍醐」  興味ある「醍醐」の語源  チーズの祖語をたずねて  時代とともに変化する呼称  早かった乳の利用  文献にみるチーズの故郷  「チーズを勧める歌」  男は逞しく、娘は美と智を 他 ヨーロッパ史のなかのチーズ文化  東から西への運び屋  イタリーチーズの原産地  エトルリア人がもっていた技術  ローマ人の食事文化  古代ローマにチーズ菓子  意外に新しい乳製品の誕生  乳利用文化の先進圏  砂漠に生まれ、牧場に育つ  庶民とともに歩んだチーズ  青カビチーズを食べたカール大帝  神父による料理研究  近世チーズの歴史 他 アジアの乳文化  東洋における乳の姿  乳利用文化への拒否反応  「哀詩」にみる遊牧文化  畜産は発達していたが……  遊牧になじまぬ王女の嘆き  水を利する者、天下を制す  相互依存の関係の中で  「強い者は遊牧をする」 ほか

JP-eコード:0629201300100011000O
出版社:講談社
コンテンツ公開日:2014年10月24日